年収が増えている国家資格ランキング発表!最新の年収データまでを徹底分析しました。
国家資格の年収まとめ
年収増加国家資格ランキング1位 | 技術士:136.4% |
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年収増加国家資格ランキング2位 | 一級建築士:130.6% |
年収増加国家資格ランキング3位 | 薬剤師:113.1% |
アイミ
ミナミ
マリン
医療系の平均年収の推移
医療系の職種の全年代の平均年収を2006年から2019年まで集めてグラフにしてみました。
グラフは男女ごとに分けており、最後に2019年の年収を2006年と比較することでどれだけ年収が増えたか、減ったかをグラフにして示しています。
職種は医師、薬剤師、看護師、診療放射線・診療エックス線技師、臨床検査技師、理学療法士・作業療法士、栄養士です。
年収データは全て厚生労働省賃金構造基本統計調査を基にしています。
医療系職種男性の2006年から2019年までの年収の推移
医療系職種の男性のグラフを見てみますと大きく二つのパートに分かれていることが分かります。
一つ目は医師で断トツで年収が高いです。二つ目はその他全ての職種です。
グラフにしてみると医師の高収入が目立っており、その他の職種の年収は余り変わらないことが分かります。
全体的に2006年とほとんど変わっていないように見えますが、例えば栄養士などは年収が徐々に下がっていることが分かります。
その他に減少傾向を示している職種は診療放射線・診療エックス線技師、臨床検査技師、理学療法士・作業療法士で、増加傾向を示している職種は医師、薬剤師、看護師でした。
下に2019年に対する2006年比をグラフにして示していますので、比率に関しては後ほど詳しく解説いたします。
医療系職種女性の2006年から2019年までの年収の推移
女性のグラフも男性と同様に医師とその他と二つのパートに分かれていますが、年収は全体的に男性よりも低くなっています。
特徴として、男性と異なり全体的に増加傾向にあるということです。
年収の低下が見られているのは臨床検査技師のみであり、その他の職種は全て増加傾向が見られています。
これは男性の年収が下がって女性の年収が上がっていることを示しており、男女間の年収格差が徐々にですが解消されつつあると言えます。
2019年における医療系各職種の年収比較
上のグラフは2019年の年収を2006年の年収で割ったものです。
グラフを通して2006年から何パーセント年収が上がったか、もしくは下がったかを知ることができます。
女性医師の年収は123%になっており、2006年に比べて23%増加していることが分かります。
一方で男性栄養士の年収は80%となっており、20%低下しています。
20%という数字は他の職種と比べて非常に大きいので、上がる分には嬉しいですが下がると懐具合が非常に辛くなります。
現在はデフレですが、それでも2006年に比べると平均年収は若干ですが増加していますので、減少傾向にある職種は今後も減少していく可能性が高いので高収入を求めるなら敬遠したい所です。
年収が下がるということは、その職種の需要が少なりつつある、もしくは供給過多になっていることが考えられます。
つまり、求人に対して応募者が多すぎるので賃金相場の下落が起こってしまいます。
逆の言い方をすれば、高収入を求めるのであれば求人に対して応募者が少ない職種を選択することが大切になります。
その他医療系の平均年収の推移
その他の医療系の職種として歯科医師、獣医師、歯科衛生士、歯科技工士の平均年収の推移をグラフにしてみました。
男性も女性も歯科医師と獣医師の年収が大きく変動していることが分かります。
不況などのイベントで平均年収が大幅に変動した際にその変動に連動して年収が変動することは十分に考えられますが、歯科医師、獣医師どちらも変動に傾向は見られていないために、統計の取り方に由来している可能性が考えられます。
元になっているデータを詳細に見てみますと、月給、ボーナス及び労働者数の変動が大きいので、恐らく年収を確認した対象がその年その年で異なっているのだと推測されます。
いずれにせよ、変動が大きすぎるので参考値程度としてご覧ください。
その他医療系職種男性の2006年から2019年までの年収の推移
その他医療系の女性には歯科衛生士は入っていますが、男性には入っていません。
歯科衛生士は医科では歯科医師をサポートする職種を看護師と言いますが、歯科の場合は歯科医師をサポートする職種を歯科衛生士と言います。
歯科医院に行くと分かりますが、歯科医院で歯科医をサポートしているのはほぼ全員女性です。
このため、男性歯科衛生士のデータが不十分であるために載せることができませんでした。
ちなみに男性でも歯科衛生士になれ、実際に歯科衛生士として勤務されている男性は少ないながらもおられます。
看護師と同様で、歯科衛生士は以前は慣例的に女性の仕事とされてきましたし、歯科衛生士法の第二条は以前は歯科衛生士の業務は女性が行うという内容なのですが、男性がなることは否定しているわけではありませんでした。
しかし、この法令のより男性では歯科衛生士になれない、というイメージが定着していました。
現在ではこの第二条は改正されています。
その他医療系職種女性の2006年から2019年までの年収の推移
女性の場合、歯科衛生士と歯科技工士の年収は拮抗しています。
どちらも年収は2006年に比べて微増しています。
2019年におけるその他医療系各職種の年収比較
女性は歯科衛生士、歯科技工士共に微増であり、歯科衛生士は105.1%、歯科技工士は107.4%でした。
男性の場合は、歯科技工士の年収は84.3%になっており、15.7%下落していることになります。
法律系の平均年収の推移
法律系の職種は弁護士、公認会計士・税理士、社会保険労務士、不動産鑑定士の年収の推移を見ていきます。
全体的に歯科医や獣医師と同様に毎年統計を取る際の条件などに偏りが大きいため等が考えられますが、ばらつきが大きくなっています。
一方で、人数が多い職種の年収推移は安定している傾向が見られています。
弁護士は2006年から導入された新司法試験に伴い合格者数が増加し、以降は弁護士の人数が急激に増加しました。
2000年には17,126人であった弁護士数は2015年には2倍以上の36,415人となっています。
このため、日弁連が公表しているデータを見る限りでは全体的には収入は低下傾向にあり、2006年の弁護士の年収の平均値は1,748万円でしたが徐々に低下して2017年には959万円にまで下落しています。
法律系職種男性の2006年から2019年までの年収の推移
今回用いたデータは厚生労働省が公表しているものであり、従業員が10人以上の企業に所属している弁護士のデータとなります。
弁護士事務所で弁護士及び事務員を入れて従業員が10人以上は比較的大きな事務所であり、大抵は従業員10人以下の小さな個人事務所を経営しています。
このため、弁護士全体の年収を算出している日弁連の年収とは開きが出ているものと推測されます。
ざっくり見てみますと、この中では社会保険労務士の年収が最も低くなっており、弁護士と公認会計士・税理士の年収はほぼ同水準であると言えます。
法律系職種女性の2006年から2019年までの年収の推移
女性の法律系職種には不動産鑑定士が入っていませんが、こちらも歯科衛生士と同様で女性の不動産鑑定士が少なく十分な年収データが得られていないためです。
その他の弁護士、公認会計士・税理士、社会保険労務士に関しては傾向は男性と同様でした。
2019年における法律系各職種の年収比較
こちらはばらつきが大きいので参考データとして見て頂きたいのですが、年収の増減は上のグラフの通りです。
技術系の平均年収の推移
技術系の職種として技術士、一級建築士、理容・美容師、調理師、自動車整備工、電車運転士の年収データを集めてみました。
技術士は聞きなれない資格かもしれませんが、研究者は博士号があることに対して技術者として一定の技量を持っていることを証明する資格として作られました。
ですので、称号の意味合いが強く医師や弁護士のように独占業務はほぼありません。
しかし、技術士は元々収入が高い技術者たちが取得しますので年収も高くなっています。
技術系職種男性の2006年から2019年までの年収の推移
技術系職種で高収入の職種は一級建築士と電車運転士で共に高い値を示しています。
この一級建築士と電車運転士に迫る勢いで技術士の年収が続きます。
以降は自動車整備士、調理師、理容・美容師の順で年収は下がっており、これらの年収は2006年以降で互いに交差せずに推移しています。
理容・美容師の年収は最も低く300万円台で推移しており理容・美容師は収入面で厳しい現実が見て取れます。
技術系職種女性の2006年から2019年までの年収の推移
女性の場合ですが、全体的に男性よりも年収は低くなっています。
しかし、年収の伸び率は全体的に男性よりも大きく年収が年々増加することで男性との給料格差が小さくなっています。
調理師と理容・美容師の年収がほぼ同じであり、調理師の年収が男性よりも低いという違いが現れています。
2019年における技術系各職種の年収比較
技術系の職種では、男性は調理師、女性は自動車整備工で年収の低下が見られていますが、その他の職種では全て増加しています。
特に女性の年収増加は大きく、一級建築士では162.7%となっており、大幅な年収増加が見られています。
女性技術士も146.6%と2006年に比べて1.5倍近く平均給料が増加しています。
女性ほどではないにしろ、男性も一級建築士と技術士の年収は大幅に上昇していました。
先生系の平均年収の推移
先生系の職種ですが、高校教諭などは国家資格ですが大学教授は国家資格ではなく、博士号を持っていなくても誰でもなれる可能性はあります。
もちろん、学生に教えるために特定の分野で功績を上げていないといけないのですが、このため芸能人や有名人が大学教授になっているケースが多々見られます。
今回は参考のために大学教授、大学准教授、大学講師の年収も記載しています。
先生系職種男性の2006年から2019年までの年収の推移
先生の年収を並べてみますと、綺麗に分かれていることが一目瞭然です。
大学教授の年収が最も高く、准教授、講師と続いています。
そして講師とほぼ同額で高校教諭が続いていて、最後に幼稚園教諭、保育士となっています。
これは教える内容のレベルの順とも言え、最も難しい学問を教える大学教授が最高年収となっています。
先生系職種女性の2006年から2019年までの年収の推移
先生系職種の女性も男性同様の傾向が見られますが、全体的に年収は男性よりも低くなっています。
特に、幼稚園教諭と保育士の年収差はほとんど見られていません。
2019年における先生系各職種の年収比較
先生系の職種がどれだけ増減したかと言いますと、軒並み低下しています。
男性は保育士以外では全て減少しており、女性は保育士、幼稚園教諭、大学講師以外で減少しています。
教育業界では年収は低下の傾向が見られています。
平均年収.jp編集部
外資系出身者・職業紹介本原作者、FP資格保有者・専門ライター、キャリアコンサルタント・大手出版編集者などのメンバーが参画
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