年収300万円で住宅購入・マンション購入する際の理想金額と理想スタイル

年収300万円で住宅購入・マンション購入するためにはどうしたらいいのか。年収300万円のライフスタイルから紐を解き、理想の購入額を割り出します。

年収300万円で家を買うの画像

年収300万円のライフスタイルとは?住める住宅は?

年収300万円のライフスタイルとはどのようなものなのでしょうか。無理のない家賃で住める住宅はどれくらいの広さなのかも気になりますよね。年収300万円の給料をもとに、ライフスタイルや住環境を探っていきましょう。

国税庁が発表している民間給与実態統計調査によると、20代の約38%が年収300万円台に到達しています。20~24歳の平均年収は253万円です。この年代の男性の平均年収は271万円、女性の平均年収は233万円でした。また、25~29歳の平均年収は352万円です。この年代の男性の平均年収は383万円、女性の平均年収は306万円でした。男性、女性ともに20代半ば~後半になると年収300万円となっている人が多いでしょう。

年収300万円の場合、仮に年2回のボーナスの合計が3か月ならば月給が約20万円です。ただし、額面が20万円では税金などが引かれ、実際の手取りは18万円くらいとなります。 また、独身の場合と既婚の場合とでは、ライフスタイルは異なります。

まずは独身の場合を見ていきましょう。家賃は5万円から6万円前後が妥当です。賃貸マンションならワンルームか1Kに住めますね。ただし、都内だと23区内で良い物件を探すのは難しいです。都内の23区内だとワンルームか1Kで相場が8万円前後します。東京郊外のあきる野市や武蔵村山市などでないと、厳しいかもしれません。
1ヶ月の食費は約3~4万円程度。朝はパンなどの軽食で、昼のランチは500円から700円、夜は自炊が中心とすれば、週1回は外食ができます。光熱費や通信費や消耗品代に約2~3万円程度とすると、残るのは6~7万円。交際費や習い事を差し引いても、約2~3万円くらいは貯金に回せます。

次に既婚の場合です。子供なし、共働きであれば優雅なライフスタイルを送れます。しかし、小さな子供がいて一馬力となれば、貯金どころか赤字になる可能性もあります。また、子供が2人いれば、ワンルームか1Kというわけにはいかないでしょう。東京郊外の賃貸マンションに住むとしても、8万円以上は掛かります。地方都市であれば多少は家賃も安いです。子供の将来の学費などを考えると、家賃節約のために都内に暮らすのは避けたほうがいいといえます。

参考:年収300万円の手取り・税金額(所得税・住民税)・貯金を完全解説します。

年収300万円で借りれる最大額の住宅ローンはいくら?

住宅ローンの借り入れ額は年収によって決まります。金融機関がいくら貸してくれるかは返済負担率で分かります。返済負担率とは、年収に対する住宅ローンの総額の年収に占める割合のことです。年収300万円であれば、返済負担率は30%で計算する金融機関が一般的です。

具体的に金額を見ていきましょう。年収300万円であれば300万円×30%=90万円が年間返済額の上限です。年間返済額が90万円ということは、毎月返済額は約7.5万円です。金利によって前後しますが、年収300万円の人が借りられる住宅ローンの最大額の目安は、返済期間が20年であれば約1500万円で、返済期間が30年であれば約2100万円です。35年の長期住宅ローンを活用すれば、もっと借りることが可能ですが、将来ローン返済に苦しまないよう、無理のない範囲で住宅ローンを組みましょう。

年収300万円で家を買うときの理想の住宅金額の概念画像

年収300万円で家を買うときの理想の住宅金額はいくら?

一般に住宅ローンの無理のない借入額は、年収の5~6倍までです。年収300万円であれば、住宅ローンとしては1500万円から1800万円が理想の住宅金額といえます。
1500万円から1800万円の住宅金額であれば、さきほど計算した年収300万円の住宅ローンの最大額内に収まります。

ただし、全額を住宅ローンで組むのは危険です。今の時代は昔のように終身雇用制度も崩壊し、年功序列制度も当てにできなくなっています。少しでも頭金を貯めて、住宅ローンの上限いっぱいでローンを組むのではなく、返済金額を減らして将来のリスクに備えるのが理想的です。

とはいえ、住宅ローンの金利が低い金融商品や税金の免除もあります。うまく制度を活用し、家を買うのが一番です。

子供がいる場合はどのくらいの住宅購入額にすればいい?

子供がいると将来の学費のために貯金を残しておかなければいけません。どのくらいの住宅を購入すればいいのか迷いますよね。年収300万円で子供がいる場合、住宅ローンを組める金額は2100万円が上限です。東京23区内はもちろん、東京郊外でもこの金額で購入できる住宅はほとんどありません。地方に住んでいても、2100万円以下で購入できる住宅は限られています。年収をアップさせて、2100万円以上の住宅を購入できるようにするのが賢明です。あるいは共働きであれば、年収を合算すれば400万円~500万円になります。住宅購入金額も2500万円以上でも大丈夫かもしれません。

また、少ない頭金で無理して住宅ローンを組むと、子供の学費が高くなったときに、住宅ローンの支払いが滞る恐れがあります。固定金利で返済期間が最長35年のフラット35を活用するのもよいでしょう。年収300万円でも将来的に年収がアップすれば子供の学費が増えてもあまり負担がないので、フラット35で住宅ローンを組むとよいでしょう。もし良い物件があれば、無理のない返済プランを立ててみてはいかがでしょうか。

年収300万円の無理のない返済年数と返済金額ってどのくらい?

年収300万円であれば、住宅ローンの上限は約2100万円です。一般的な住宅ローンの返済年数は20年か30年ですが、フラット35なら最長35年となります。フラット35は住宅ローンの完済まで借入金利と返済金額が確定される長期固定金利住宅ローンなので、年収300万円の人でも無理のない返済プランを立てられます。固定金利なので長期的な見通しがつきやすく、賃貸の家賃よりも安い返済金額で住宅ローンが組むこともできます。

年収300万円の人がフラット35で住宅ローンを借りた例を見てみましょう。2000万円を35年の返済年数で借り入れた場合、金利が1.10%ならば毎月の返済額は5.8万円です。家賃と比較してみると、こちらのほうが安いかもしれませんね。なお、フラット35の金利は融資率や返済期間によって金利が異なります。融資率が90%以下で返済期間が20年以下であれば年1.030%~年1.580%で、融資率が90%以上で返済期間が21年以上35年以下であれば年1.540%~年2.090%です。

【まとめ】年収300万円で家を買う金額

年収300万円で家を買う金額は1500万円~2100万円が理想です。月のローン返済額は、5.8万円ぐらいが妥当だと考えられます。

ローンを組める額=家を買う金額ととらえておきましょう。

参考:マンション購入の理想額

執筆・監修者 平均年収.jp 編集チーム
平均年収.jp編集部

外資系出身者・職業紹介本原作者、FP資格保有者・専門ライター、キャリアコンサルタント・大手出版編集者などのメンバーが参画
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