年収で一本とは?座布団とは?語源や元ネタを徹底解説!

お金の隠語まとめ

100万円のこと こんにゃく
1000万円のこと 一本やレンガ
1億円のこと 座布団
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アイミ

この前友達が年収一本行った、って言ってたけどどういう意味?
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ミナミ

一本は100万円か1000万円のことを指すのが一般的だけど、年収だと1000万円を超えたって意味じゃないかしら。
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マリン

そうね、一本の他にもレンガともいう場合があるわよ。今回はお金の隠語について解説するわね。

年収の言い方についての画像

年収で一本というといくら?

切りのいい金額を数字以外の言葉でいうことがあります。
卸売市場での競りの場合が有名ですが、符牒(ふちょう)と言い仲卸と仲買人の間にしか分からない単語でやり取りします。
1をいちとは言わずにピン、2はリャン、3はゲタと言い、金額にやり取りなどに使用されます。
テレビで競りの風景を見たことがある方は多いかと思いますが、早口で意味不明な単語を発しており素人では何を言っているかさっぱりわかりません。
数字の他にも様々な言葉の意味が隠れた隠語を使用していますので、卸売市場で働くためにはまずはこの符牒を覚え無ければならず一人前になるには一苦労です。

他に有名な業界に芸能界があります。
芸能界もギャラの話は外部には分からないように独特の言い回しをしています。
1万ならツェーマン、2万ならデーマンといった具合です。
この風習はクラシック演奏家のギャラに由来するとのことで、それぞれの数字をアルファベットで置き換えて使用していたそうです。
つまり、ツェーマンはC、デーマンはDから来ています。

数字 魚河岸 芸能界
1 ピン ツェー
2 リャン デー
3 ゲタ イー
4 ダリ エフ
5 メノジ ゲー
6 ロンジ エー
7 セイナン ハー
8 バンド ターブ
9 キワ ナイン

符牒は元々は江戸時代に使用されていましたが、時代を経て市場などに現在にも残っています。
日本文化の特徴としてお金は古くから不浄の存在として捉えてきました。
言葉そのものに霊が宿るという言霊信仰も相まって外部に金額を知られないために符牒を使用するだけではなく、不吉にならないように不浄な存在であるお金の話を直接口にしないためにも符牒は使用されたと思われます。

この他にも隠語は生活の中でよく使用されており、仏教の影響で四つ脚の動物は食べてはいけないという決まりが存在していました。
それは殺生や肉食を禁じられた僧侶だけではなく、一般人にも適用されていました。
このため、我々のご先祖様は牛や馬などは食べずに、四つ脚でない鳥や魚を食べていました。

しかし、イノシシや鹿などの肉はやっぱり美味しいく秘かに人気の食材で、実はこっそりと食べられていました。
一方でこのような獣肉を大っぴらに売り買いできずに、滋養強壮の薬などとして取引されていました。
このため、目立たないように隠語でやり取りされ売られていました。
その際にイノシシ肉の隠語として呼ばれていたのが牡丹肉などです。
イノシシの肉を牡丹、鹿を紅葉、馬を桜、ウサギが月夜と呼ばれている由来はこのような日本の文化や風習にあります。
因みにウサギの数え方が1羽、2羽となるのは鳥に紛らせて数えていたためです。

他にも賄賂のことを袖の下や山吹色と言ったり、相手をなだめる贈り物を鼻薬と言ったり、現代の言葉の中にも江戸時代の隠語の名残を見つけることができます。

呼び方
イノシシ 牡丹・山鯨
鹿 紅葉
ウサギ 月夜

このような下地もあり、日本では現在でも直接お金の話をすることは避けられる傾向にあります。
日本から外に目を向けると、外国人の方々は割とすんなりと給料の話をしますが日本では給料を聞くのはほぼタブーとなっていることからも文化的な背景が見えてきます。

現在でもお金を直接に言わずに隠すことがあります。
ではどのように言っているかというと、1万円はツェーマンなどの他にも諭吉と呼ぶ場合などです。
これは、一万円札に福沢諭吉の肖像画が書かれていることに由来していますが、お札の人物は一定期間が経過すると変わるので、古くは聖徳太子で福沢諭吉の次は渋沢栄一、つまり渋沢さんなどと呼ばれることになるでしょう。
しかし、最近はキャッシュレスが進んでいますので次第にお目にかかることが少なくなり、一万円札を渋沢さんなどと呼んだことは古き良い思い出となって行くと思われます。

他にも金額を表す言葉として一本という言葉も使われています。
一本は1000万円という意味で使用される場合と100万円という意味で使用される場合があります。
1000万円の大台を一本と言いますが、100万円の札束を一本と数える場合もありますので、どちらの意味で言ったのか文脈から聞き分ける必要があります。
年収がやっと一本を超えた、という言い方では年収は1000万円ということが読み取れます。

一本以外にも使われる用語ってある?

一本や業界用語、符牒などの他にもお金に関する隠語はあります。
これはよく大金が飛び交うような業界や大金を動かす社長などが使用しますが、1000万円のことをレンガと呼ぶことがあります。
銀行に行き大金をおろすと基本的にお金は新札で100万円ごとに帯封でまとめられて出てきます。
帯封は100万円あることを確認したという証でもありますので、100万円ごとに帯封でまとめられていると数えるのに非常に便利です。
この100万円の札束もこんにゃくという隠語で言われる場合があります。

この100万円のこんにゃく10束をまとめると大体レンガくらいの大きさになります。
さらにお金をまとめる時はこのレンガをサランラップなどでくるんでしまいますが、こうなると立派なレンガのようになり壁材としても使用できそうです。

さらに、レンガもしくはこんにゃくを敷き詰めると人が座れるくらいの段ができます。
この段を座布団に見たてて1億円を座布団と呼ぶことがあります。
さすがに一般人ではこのような大金を日常的に動かすことはありませんので使用することは稀ですが、銀行などでは日常的に使用されることがあります。
仲間内で通じる隠語を使うと連帯感が強まりますので、銀行に限らずに様々な業界で隠語は使用されていますね。

他にも銀行では大量の効果が入った袋をマグロなどと呼ぶこともあります。

年収一本は全国に何割の割合でいるの?

年収一本、別な言い方をすると年収にレンガ一個、ゲーセンマンなどを貰っている人は全国に何人いるのか調べてみました。

参考にした資料は国税庁が公表している民間給与実態統計調査です。
この調査結果を見てみると、給与所得者、つまりサラリーマンの総数が約5255万人の内、1000万円より多い給与を受け取った人数が約256万人となっており、その割合は4.9%とほぼ20人に1人は年収一本を超えているという計算となりました。
これは給与所得者ですので、この他にも不動産所得や株の配当などから多額の収入を加えると年収一本を超える割合はさらに高くなります。

給与所得者の年収と人数の分布を見てみますと、ボリュームゾーンが200万円から600万円にかけての範囲であることが分かります。
600万円を超えると次第に少なくなっていき、2000万円超はほとんどいなくなります。
意外に1500万円以下、つまり1000万円超から1500万円までの範囲が飛びぬけて多くなっていますが、これは年収の刻みが100万円から500万円に変わっているために多く見えているだけですので注意が必要です。

もう一つのグラフを併記していますが、これは勤続年数です。
勤続年数は年収が増えるにつれて増加していっていることが分かります。
これは勤続年数が長くなるにつれて役職が上がり、その結果年収も増えたためであると考えられます。

年収分布についての画像

国税庁

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マリン

隠語は見た目や言葉遊びなどから作られますが、キャッシュレスの時代が来ると現金を見る機会が減るのでまた違った隠語が作られていくことでしょう。
執筆・監修者 平均年収.jp 編集チーム
平均年収.jp編集部

外資系出身者・職業紹介本原作者、FP資格保有者・専門ライター、キャリアコンサルタント・大手出版編集者などのメンバーが参画
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