M&Aコンサルティング会社の(株)ストライクの年収とは?

(株)ストライク年収まとめ

2021年度平均年収 1357万円
新卒の推定年収 350万円
やり手コンサルタントの推定年収 3000万円
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アイミ

最近M&Aってよく聞くわ。それにM&Aの会社は年収が非常に高いって有名よね。
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ミナミ

M&Aのコンサルタントは公認会計士を始めとして税理士や弁護士が多いから、という理由だけではなく、M&Aは法人営業では最高クラスの難易度とも言われているから、それを成功させると高収入が得られるのよ。
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マリン

M&A業界は現在三強がしのぎを削っているわ。今回はその一角の(株)ストライクの年収について解説するわね。

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(株)ストライクとはどういう会社?

(株)ストライクはコンサルティング会社です。
コンサルティングと言っても幅広く、大手コンサルティング会社のアクセンチュアやアビームコンサルティングのように経営や技術サポートなど幅広いコンサルティングを行うところもあれば、特定のビジネスに特化したコンサルティングを行っている所もあります。
ストライクは後者の特定のビジネスに特化したコンサルティング会社で、企業間のM&A、つまり吸収合併を仲介しています。
さらに、大手やスモールビジネスをターゲットにせず、年商が1億円から100億円位の中規模の企業のM&Aをターゲットにしており、着実に結果を出しています。

特に、創業者が高齢となり引退したいけど事業を継承する人がいない場合は、廃業するよりも売却することを望む方は多いです。
このような企業のM&Aがストライクのビジネスの柱となっています。

M&Aと言えば強い会社が弱い会社を買収するような強引な印象が付きまといますが、飽くまで双方が合意した平和的なM&Aを前提に交渉が進められます。
交渉には2社とも同じコンサルタントがアサインされ、売り手と買い手の両方のコンサルティングを行いますので一方にのみ利益がある偏った条件にはなりにくいです。
また、コンサルタントは売り手側の企業価値を評価し、財務状況を詳細に調べますので、両社の状況から合理的な落としどころを探ることになります。

このビジネスの主軸となるのがM&A専門のプラットフォームである「SMART」の運営であり、売り出し中の会社の情報を見ることができます。
もう一つがM&AオンラインというM&A情報をメインにした情報発信サイトの運営です。
M&Aオンラインは月間PVが300万を超えており、大きな集客力をなっています。

ストライクは1997年に設立された比較的新しい会社ですが、ここ数年は凄まじい勢いで伸びています。
2021年の8月期の売り上げは90億3400万円、経常利益が34億7500万円、経常利益率はなんと驚異の38.2%です。
さらに総負債が18億8100万円に対して総資産が109億5800万円ですので、体力的にもしっかりとしています。

サービス業の良い所は製造業のように設備投資があまり必要なく、個人の能力で稼げてしまうところです。
上手くシステムを作り上げることで製造業では達成するのが非常に難しいような利益率を叩き出せる業種でもあります。

M&Aの場合は設備投資はほぼ必要ありません。
プラットフォームと言ってもそれほど大掛かりなシステムではないので開発費を始め、維持費も余りかかっていないと推測されます。
後はオフィス関連の費用ですが、飲食業などのように人通りが多い駅前の目立つ路面店である必要はなく、上階や地下、いわゆる空中やモグラと言われる賃料の安いオフィスでもビジネスには大きな影響は無いと思われるので賃料も安く抑えられます。
2021年の2月現在の従業員は159名ですので、1人当たりの売り上げは5682万円と5000万円を超えていますが、このような事業形態により可能になっている数字です。

1人当たり5000万円以上稼いでいるとなると、年収も当然非常に良いです。
2021年度の東洋経済様の調査結果では、平均年収は1357万円で日本で7番目に平均年収が高い会社であり、余裕で1000万円の大台を突破しています。

M&Aですが、近年はかなり活発に行われており、平均年収ランキング上位にはM&A関連の企業が名前を連ねています。
現在年収ランキングの1位もM&A企業のM&Aキャピタルパートナーズで、その平均年収はなんと驚きの2269万円です。
従業員の平均年齢は31.4歳と非常に若いにもかかわらず、なぜこのような高年収を叩き出せているのかが気になりますが圧倒的な1位となっています。
9位にもM&A企業がおり、日本M&Aセンターホールディングスで、平均年収は1243万円で、この上場3社がM&Aの3強と呼ばれています。

つまり、M&Aは現在は稼げる業界と言えますが、今後はこの稼げるブルーオーシャンに続々と新規参入してくると思われるので将来的には競争相手が増え、価格競争となっていくでしょう。
そうなると、平均年収は下がっていくと予想されます。

東洋経済オンライン

(株)ストライクの年収を解説

ストライクの平均年収はここ数年、1400万円前後で振れていますが、2021年度の平均年収は1357万円と若干の下降と言えます。
ストライクはこのところ積極的に中途採用を行っており、従業員数が年々増えていますので中途採用が増えた分が年収を押し下げたものと思われます。

ストライクの給与体系は基本給に加えて成果報酬が加算されます。
この成果報酬には上限が設けられていないので、コンサルタントが大型案件のM&A成功を連発させると年収も大幅に上昇すると思われます。
実際に、年収の数倍の成果報酬を獲得している社員や、入社数年で1000万円を超えたという社員もいます。
成果報酬は成約手数料の20%とも言われておりますので、売り上げが数億円規模の会社ですと成約手数料も数千万円の規模になります。
コンサルティングという業種なので、成果報酬の計算がしやすいこともあり、この利点を最大に生かして社員のモティベーションに繋げています。

基本給の部分の年収は400万円から800万円の間で経験や能力、前職の給与に基づいて決定されますが、この基本給に成果報酬が加算されてストライクの年収が算出されます。
ですので、年功序列というよりも実力主義であり、優秀なコンサルタントはかなりの年収を稼ぎ出しますが、成約につながらないコンサルタントは次第に重要な仕事を任せられなくなっていくでしょう。

ストライクは新卒採用にはあまり積極的ではなく、即戦力の中途を主に採用しています。
中途採用される対象者は弁護士や公認会計士、税理士などのM&Aに必要な資格持ちが多いです。
特に、銀行出身者や貸借対照表を理解できる人など、企業のお金の流れや法律がわかる人がより好まれている傾向があります。

中途の即戦力のみ採用していて新卒を採用していないかというとそうでもなく、2019年には新卒を5名採用しており、さらに業務拡大を見据えて2022年からは新卒の積極採用を行う予定となっています。

新卒の給料ですが、かなりざっくりした年俸制と言えます。
固定残業制度を導入していますので、残業の有無にかかわらず毎月20時間分の残業代が支払われ、その金額は毎月41,700円となっています。
固定月額は大卒、院了どちらも250,000円で、初年度の年俸は3,500,000円となります。
この基礎年俸にさらに成果報酬が付きますので、初年度から成果が出ると年収は高くなります。

(株)ストライクの職種ごとの推定年収レンジ

(株)ストライクの職種ごとの年収レンジを推定してみましたので参考にしてみてください。

職種 推定年収レンジ
新入社員 400万円~1000万円
M&Aコンサルタント 400万円~3000万円
M&Aベテランコンサルタント 2000万円~1億円
管理部門 400万円~1000万円

ストライクに入社するには?

ストライクに入社すると1000万円越えの高年収を狙うことができます。
もちろん、高年収を狙えるのはM&Aの成功から成果報酬が得られる職種であるコンサルタントなどの社員がメインとなります。
このコンサルタントになるには大卒で公認会計士、税理士、弁護士のいずれかの資格を持っている必要があります。
昨今では弁護士を始めとした士業は年収が下がりつつありますので、優秀な人材が年収の高い業界に流れ込んでいますので入社の競争率は非常に高いです。

メイン業務であるM&Aに携わった経験は必須ではありませんが、あった方が評価されます。
他にも、新規法人営業経験や、金融業界、コンサルティング業界での提案営業経験、財務会計に関する知識などが歓迎される経験になります。
特に貸借対照表を見ることが出来るかどうかは重要です。

M&Aは財務状況の確認などを行うとともに、人との付き合い方が重要になります。
特に、後継者がいない会社のM&Aが多く、そのような会社の社長は厳しい世の中を生き抜いてきた百戦錬磨の個性的な人が多いので、信頼関係の構築に失敗するとそのままM&Aの失敗につながりかねません。
このため、知識や経験以外にも高い対人対応能力が要求されており、責任感を持ってM&Aをやり遂げることに加えて、業務への自発的な取り組みも要求され、明るく前向きで粘り強い性格がコンサルタントとして好まれています。
つまり、個人的な能力以外にも高い人間性が要求されていますので、会社のエースクラスの人材を欲していることが分かります。

コンサルティングの業務は、専門分野が違う社内のコンサルタントの相談を受けたり、アドバイスをしたりし、自身のクライアントの支援を行います。
課題をヒアリングし、M&Aをどのように進めるかスキームを検討し、実行の際のリスクを洗い出します。

中途採用の選考フローはまずは書類選考があります。
この書類選考で落とされる割合が多く、通過できるのは応募者の10%程度です。
この応募者は公認会計士を始めとして弁護士や税理士の有資格者ですので、書類上に記載する経歴では何かしら突出した実績などが無いと書類選考で落とされることになるでしょう。
特に、ストライクの書類選考では財務に関する知識や業務経験が重視されると言われています。

無事書類選考を通過できると、次に2回の面接があります。
1回目は執行役員による面接で、2回目は社長面接です。
この段階では書類選考ではすでに終了していますので能力や実績的には問題ないということで、残る評価基準はコミュニケーション能力等の人物評価となります。

特に、M&Aではクライアントとの信頼関係構築が成否を分けますので必ず確認され、魅力的な人物かどうかがみられます。
また、面談を通して仕事への適正を判断されます。
この1次面接に合格するとWeb上でGABテストを受験した後に、次面接で直接社長と面談することになります。
この面談に合格して初めて内定が得られますが、面談は2回のみではなく、2回以上ある場合がありますので人それぞれです。

弁護士の年収の詳しい解説はこちらの記事をご覧ください!

弁護士の年収を詳しく解説!「平均年収.jp」

(株)ストライクに採用された人の口コミ

実際にストライクに採用され、働いたことのある方々の口コミを集めてみましたのでご紹介いたします。

30代コンサルタント

年収不明

報酬に上限はなく、結果次第では普通のサラリーマンでは得ることがほぼ不可能な報酬が得られますので働き甲斐はあります。
一方で、新規開拓して顧客を獲得しなければならないのでこの点は非常に大変です。

クライアントは海千山千の中小企業の社長さんが多く大変な一方で、人生の酸いも甘いも知り尽くしているために人間的な魅力を備えている方も多いので人生の勉強になります。
このような方々と上手く信頼関係を築いていける方はこの仕事には向いていますが、そうでなければこの仕事には向いていないと思います。

社内は風通しがよく、分からないことは他の専門家や上司などに質問すると答えてくれますので、この機会を活かせる人はスキルアップして行っています。

20代勤続3年目コンサルタント

年収:800万円

基本給は微々たるものですので基本給には期待せずに、成果報酬に主眼が置かれています。
評価は売り上げと直結していますので、売り上げが多いとその分評価される印象です。

20代中途採用1年目コンサルタント

年収:400万円+インセンティブ

中途採用だと1年目に成果報酬はほとんど見込めないためにほぼ基本給が年収となります。
このため、一年目は前職よりも年収は下がりました。
しかし、結果を出せばその分年収は大きく上がりますので、前職を上回ることは割と簡単です。

30代ベテランコンサルタント

年収:3000万円

ストライクの給与水準はM&A業界の中ではトップクラスと言えます。
年収の内、成果報酬が大部分を占めますので成果が出なければ年収は低くなりますので成果を出そうと必死になります。

ただ、この給料体系はコンサルタントに適用されますので、管理部門になると年収は平均よりも大きく下がると思われます。

(株)ストライクの福利厚生がすごい!

ストライクの福利厚生は高年収企業だけあって充実しています。
社会保険完備や交通費全額支給は当然で、完全週休2日制、有給休暇、年末年始休暇、慶弔休暇、リフレッシュ休暇など各種休暇も充実しています。

社員には公認会計士、税理士、弁護士と言った有資格者が多いので、公認会計士協会など所属協会への年会費や、公認会計士や税理士、弁護士試験に合格した際の登録費用を会社が負担してくれます。

(株)ストライクが求める人物像

ストライクではM&Aの際の売り手側と買い手側を同じコンサルタントが担当します。
つまり、両社ともに詳しく知らなければならないため、高い調査能力が必要となりますし、M&Aの落としどころを正確に把握できますので、売り手側と買い手側に別々のコンサルタントが担当することに比べて大きな利点があります。
特に数字に強い、財務諸表が読めることは必須のスキルと言えます。

1人で2社のコンサルティングを行いますので、両方のオーナーから信頼を勝ち取らなければならず、この点が非常に難しい点になります。
両社の財務状況を把握しつつ、最適な落としどころを探っていきますが、一方に肩入れをしていると思われると一気に信用を失います。
相手は人間ですので、数字上で最適と言っても不信感を持たれていれば納得してもらえないものです。
このため、オーナーたちと強い信頼関係を築ける高いコミュニケーション能力が求められます。

中途採用では20代後半から30代までの銀行出身者を多く採用してきました。
また、公認会計士や税理士、弁護士資格を持っていると採用のハードルはぐっと下がります。
入社3年後の社員には年間4件の成約目標が課されるようになりますが、社内研修を充実させていますのでスキルアップのバックアップはしっかりとなされています。

仕事上、どうしても残業や休日出勤が必要なケースが出てきますので、柔軟に対応できる人物が好まれますが、それ以外は定時帰宅が推奨されています。

チャット右画像

マリン

(株)ストライクはM&A企業として当面は伸びていく会社だと思われます。入社後には簿記の知識が必須であるという意見が散見されましたので、日商などの簿記資格を取得していると入社だけではなく入社後の仕事にも役立つと思われます。
執筆・監修者 平均年収.jp 編集チーム
平均年収.jp編集部

外資系出身者・職業紹介本原作者、FP資格保有者・専門ライター、キャリアコンサルタント・大手出版編集者などのメンバーが参画
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