家賃補助は年収に含まれるのか?年収に含まれるものを紹介!

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アイミ

家賃補助って家賃の幾らかを会社が肩代わりして支払ってくれる手当だけど、これって年収に含まれるのかしら?
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ミナミ

それは謎だわね。他にも懸賞金を獲得した場合や雇用保険を貰った場合なども年収に含まれるのかどうか気になるわ。
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マリン

年収に含まれる、つまり課税対象になる収入とならない収入があって例えば交通費なんかは年収に含まれないの。今回は年収に含まれる収入、含まれない収入についてまとめてみたわ。

年収とは一体何?

年収とはその年の総収入を指しています。
手取りとは年収から各種手当を差し引いた後、銀行口座に振り込まれる額を指しています。
手取りに関しては銀行口座を確認してみるとその金額がわかりますが、年収に関しては実際は少々複雑で、例えば交通費などは年収に含まない場合もあります。
他にも年収に含まれるものはボーナスなど各種手当や株売買の利益などがありますが、どんなものがあるかまとめてみましたのでご紹介いたします。
以下の項目が年収に含まれる内容です。

家賃補助

家賃補助と似たような言葉に住宅手当がありますが、両者とも意味は同じで会社の福利厚生の一環として基本給のほかに手当として支給されます。
家賃補助とはその名の通り家賃の補助としてお金が支給されますが、持ち家の住宅ローンにも適用されますので賃貸物件に住んでいる人のみに支給されるわけではありません。
支給額は会社により異なり、中小企業では月に0円から2万円程度が一般的で、大企業になれば10万円前後も珍しくありません。
結婚した場合には家賃補助額が上がることもありますし、都市部など勤務地域によっては家賃が高くなるので家賃補助も高くなる場合もあります。

この家賃補助ですが、収入としてカウントされますので課税対象となり年収に含まれます。

残業代

残業代とは所定の勤務時間以上働いた場合に支給される手当のことを言います。
若いころは基本給が低いのでたくさん残業をして年収を上げていたという人も多いと思います。
会社によっては月に100時間以上の残業があることもあり大変な激務ですが残業をした後の給与明細を見ると2倍くらいになっておりその疲れも吹き飛びます。
一方で、サービス残業と言って残業をしたにもかかわらず残業代が出ない会社もあり、一時期社会問題化され今ではブラック企業の代名詞ともなっています。
実は課長など管理監督者、いわゆる管理職になると残業代は出なくなりますので、基本的に残業しても給与は変わりません。

残業代は法律で定められており、時給の25%の割り増し金額となります。
つまり時給が2000円ならば1時間当たりの残業代は2500円となります。
正社員は基本給なので時給ではないと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、正社員の時給は基本給と労働時間から算出されます。

ボーナス

ボーナスも年収に含まれますが、ボーナスは会社の業績で支給の有無や金額が決まりますので毎年同じというわけではありません。
ボーナスの支払いは義務ではありませんので就業規則等などにボーナスを支給するという記載がなければ会社側は特に支払う必要はありませんので、ボーナスがない会社も存在します。
逆に就業規則にボーナスを支払うという記載があればそれは会社の規則ですので支払わなければなりません。
夏と冬の年2回のボーナスは月給とは別の臨時収入の気分ですのでその直後の長期休暇にはボーナスを握りしめて海外旅行へと繰り出して思い切り羽を伸ばす人は多いですね。

ボーナスの金額は基本給から算出され、基本給の2か月や2.5か月分が一回のボーナスで支給される額ですので、収入の多い人ですと一度のボーナスで100万円を超える場合もあります。

地域手当

地域手当は勤務地手当などとも呼ばれ各地域の物価の違いを考慮して地域による給与の格差を無くすために支給される手当です。
例えば東京都と青森県や鹿児島県など人口の少ない県では物価が異なります。
似たような条件のアパートの家賃を比較しても東京都の方が二倍以上高い物件が多いので、月々の出費は東京都で生活する方がどうしても高くなります。
この状況で同じ会社に勤務していて東京都と青森県で同じような仕事をした場合、給与が同じですと東京都に住んでいた方が出費が多く青森県に比べて生活が困窮してしまいますので東京都の方に地域手当が加算されて給与が高くなります。
地域手当は東京都や大阪府といった大都市圏に勤務する場合のみに支給されます。
額は会社によって異なりますが、基本給の3%程度から公務員では東京23区の20%まで様々です。

他にも公務員には寒冷地手当と言って北海道その他寒冷の地域に在勤かつ居住する職員に支給される手当があります。
寒冷地は一級地から四級地まで分類されており、一級地は北海道の旭川市などが該当します。
こちらは都市圏に勤務しているわけではないですが、暖房代など非常に高額になる地域に勤務する際に支給されます。
このため、支給は一年を通してではなく11月から3月の間のみになります。

特地勤務手当や広域異動手当なども公務員の手当としてあり、離島など交通の便の悪い地域に勤務したり、出張が多い場合に支給されたりします。

家族手当

家族手当は扶養者がいる場合に支給される手当です。
こちらも支給される金額やシステムは会社により異なりますのではっきりとしたことは言えませんが一般的に結婚すると貰えるようになり、子供が一人増えるごとに支給額も上がっていきます。

深夜、休日出勤手当

深夜手当は深夜に勤務した場合に支給されます。
これは基本的に残業代が出ない管理職にも適用されますので、管理職が深夜働くとこの深夜手当が支給されます。
深夜手当は基本給から時給換算した金額の25%ですので、深夜にまたがって残業した場合には残業手当と深夜手当がつきますので給与は非常に高額になります。

休日出勤手当は休日に出勤し働いた場合に支給されます。
その割合は35%ですので、残業代よりも高くなりますので、休日出勤した際に残業で深夜勤務を行うケースが最も時給が高くなります。

役職手当

新入社員で入社すると基本的に肩書は何もありませんが、年数を経ると主任や係長、課長などと肩書がついていきます。
この肩書がついた場合には多くの会社で役職手当が支給され、給与が上がります。
役職手当は会社と役職により異なりますが、2万円程度から10万円以上と幅広いです。

資格手当

資格には独占業務のある資格や必置資格といい、特定の業務を行う際に有資格者を置かなければならなかったりと、その資格を持っている人しか出来ない業務があります。
有名な独占業務のある職業には弁護士や医師などがあり、これらの仕事を行う際には必ず弁護士資格や医師免許が必要になり、違反すると逮捕される場合もあります。
このため、医師にしかできない医療行為は看護師を含めて一般人には出来ないので医師が独占的に業務を行うことになりますので独占業務と呼ばれます。
必置資格はエックス線を使用する機器を設置する場合にはエックス線作業主任者の資格を持った社員を置かなければ業務を行ってはならないのでこのような資格は必置資格と呼ばれます。

資格は業界ごとに必要性が異なり、例えばガソリンスタンドでは乙種第四類危険物取扱者、略して乙四などと呼ばれますが、ガソリンなどの引火性液体を取り扱う際に必要な資格を持っていると優遇されるとともに資格手当が支給される場合があります。
医師や弁護士などは基本的に医師免許手当などはありませんが、弁護士でも社内弁護士の場合は資格手当がつくこともあるようです。
他にも宅地建物取引士、社会保険労務士、中小企業診断士、建築士、電気工事士、管理栄養士などが挙げられ、資格手当は1万円から5万円程度支給されています。

皆勤手当

皆勤手当ては無遅刻および無欠勤であった場合に支給されます。
皆勤手当ては出勤しなければ仕事が滞るような業種、例えばサービス業や運送業などで導入されており金額は数千円程度が一般的です。

研修手当

研修手当は社員が外部の勉強会などに出席した際に支給される手当です。
つまり、仕事をするわけではなく勉強した上に手当まで出るので会社としては社員に勉強してもらい、そこで得た知識を業務に生かして欲しいという願いが込められています。
やる気がありスキルアップしたい社員にとっては願ってもない手当ですが、社員が仕事を休むことで生産性が下がった上に金銭的な支出まであるので企業の負担が大きく見直される傾向にあります。

その他年収に含まれる収入について

基本的にサラリーマンとして会社で働いた場合には収入は給与のみとなりますが、副業などを行った場合には給与収入以外にも副業の収入が加算されて年収が増えることになります。
よくあるケースが株式の売買や競馬などのギャンブルで金銭を得ることですが、他にも給与以外にどのような収入が年収にカウントされるのか見てみましょう。

株式の売却や配当による利益

所有している株式を売却して収入を得た場合や所有している株が値上がりした場合の含み益や配当金なども年収に含まれます。
このような収入があった場合には確定申告が必要となりますが、特定口座を持つことで証券会社が自動的に納税してくれますので基本的に会社に知られることはありません。
しかし、株式の収入があった場合は翌年の住民税が増えますので、会社側には何かしら収入があったことがわかってしまいます。

一時所得

一時所得は懸賞金や競輪、競馬、競艇など公営ギャンブルでの収入、法人から贈与されたお金、生命保険の一時金などの収入を指します。
公営ギャンブルでは年間で50万円以上の払戻金があると課税対象になります。
諸説ありますが、負けた分は考慮されない可能性が高いのでトータルで負けても50万円以上の払戻金があれば税金を支払わなければならないと思われます。
保険金および給付金は被保険者や受取人により所得になる場合があり、非課税の場合もあります。

土地や建物の不動産収入や譲渡益

土地や建物を貸し出すことで賃貸収入を得た場合も年収としてカウントされ、不動産所得として確定申告が必要になります。
不動産を売却した際には譲渡益が計算され、課税譲渡所得があれば課税されます。
これは車を売却した際も同様で車を売った際に課税譲渡所得があれば課税されることになりますが、車を売却して税金を支払ったことがある人はほぼいないと思われます。
なぜならば、譲渡所得は購入した際の金額や購入手数料、改良費や設備費などを差し引いて計算されますので、売却した時の金額がこれらを上回ることは自家用車ではほとんどありません。
一方で不動産に関しては駅前の再開発などで地価が高騰したなどにより譲渡益が得られることがあります。

年収に含まれない収入

次に年収に含まれない収入をご紹介いたします。 なぜ年収に入らないかというと一見収入があるように見えても実際はその分を自分で支払っていた金額を会社が補填する場合などです。 つまり、自分で支払った分と会社から手当を支給された分を差し引くと収支はゼロになればそれは収入とはみなされません。 交通費や出張費などが該当しますが、他にも慶弔見舞金なども年収には含まれませんので課税対象にはなりません。

交通費・通勤手当(15万円以内)

会社へ通勤する際には車やバス、電車、中には新幹線を使って通勤している人もいるかと思います。
この通勤の際には交通費がかかり、バスや電車ならば運賃が、車やバイクならばガソリン代がかかります。
この通勤にかかる費用は会社から交通費として支給されますが、実はこの交通費は年収に含まれません。

これはそもそも電車賃など自腹で支払った分の補填ですので収入とは見做されません。
細かい規定もあり交通費が月に10万円以下ですと課税対象にはなりませんが、それ以上では収入とみなされ課税対象になります。

出張旅費

出張費に関しても年収に含まれません。
これは交通費と同様に自腹で支払った分が会社側から支給される形となるので収入とはなりません。
出張費には交通費と宿泊費、日当があります。

出張費は幾らかというと会社によりけりで完全に実費の場合もあれば所定の金額の場合もあります。
新幹線代などの交通費は実費の場合がほとんどだと思われますが、宿泊費に関しても実費の場合があります。
ただし、実費だから高級ホテルに泊まろうとするとそうはいかずに上限の金額が定められていますのでその範囲内の金額のホテルに宿泊することになります。
一方で実費ではなくて一晩7000円など定額で清算する会社もあります。
この場合は5000円など安いホテルに泊まればその差額は懐に入ることになりますので、このような制度の会社の社員は皆さんなるべく安いホテルに泊まろうとします。

出張費は出張に行くと毎日定額が支払われます。
金額は大体3000円から5000円程度でしょうか。
ちなみに海外出張した場合も支給されますが、海外出張の方が出張費は高い場合があります。

見舞金や祝い金

傷病見舞金、慶弔見舞金といった見舞金や>結婚祝い金、出産祝い金として受け取った祝い金なども年収にはカウントされずに課税対象にはなりません。 ただし、課税額の基準はあいまいで、「その金額がその受贈者の社会的地位、贈与者との関係等に照らし社会通念上相当と認められるものについては、課税しない」とありますので、非課税額に関しては金額ではなく社会通念が基準となります。

雇用保険の失業等給付

会社を辞めた際に給付される雇用保険ですが、雇用保険法の第十二条に記載された内容により非課税になりますので年収には含みません。

雇用保険の金額や支給される期間は勤務年数のみではなく会社の辞め方によっても左右されます。
会社を辞める際には自己都合退職と会社都合退職がありますが、自分から辞める場合や懲戒解雇などは自己都合退職になりリストラや倒産などで辞める場合は会社都合退職になります。
自己都合退職の場合は退職した日から3か月経たないと雇用保険は支給されずに、さらに勤務年数が1年以上10年未満ですと90日しか支給されません。
一方の会社都合退職ですと勤務年数が1年以上10年未満で年齢と勤務年数によりますが90日から最長で240日支給されます。

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マリン

年収に含まれる収入の種類はたくさんありますが、意外にも年収に含まれない収入も結構あったのです。
執筆・監修者 平均年収.jp 編集チーム
平均年収.jp編集部

外資系出身者・職業紹介本原作者、FP資格保有者・専門ライター、キャリアコンサルタント・大手出版編集者などのメンバーが参画
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