専業主婦の年収は実際にはどのくらいなのか?

専業主婦の年収は実際にはどのくらいなのか?そんな疑問を解説いたします。

専業主婦の画像

専業主婦とは?

専業主婦とは、家事や育児に専業する主に既婚の女性の生活だといわれてます。
専業主婦の概念は、
・家事育児をする主婦
・育児休暇中の女性賃金労働者
・企業等で定年まで勤めあげた女性が定年退職後に家事をする人
・家で炊事、洗濯、掃除、買物、家計管理をする人
などが当てはまります。
専業主婦の役割としては
・出産・育児
・男性が賃労働をすることのできる生活の基盤を維持するための基盤つくり。
・ボランティアや社会教育などにより地域活動から社会貢献をする。
などです。
(wikipediaより引用)

専業主婦の人口推移

厚生労働省の平成22年度版の「国民生活基礎調査の概況」を元に推移を見てみたところ、
専業主婦世帯は1980年をピークに年々減少していました。
1980年が約1150万世帯だったのに対し、2010年では797万世帯と減少しております。
1997年を境に共働き世帯と専業主婦の世帯が逆転し、共働き世帯は1012万世帯と上昇している傾向です。
減少の理由は、社会規範や法令には見当たらないのが現状です。
理由として考えられるのは、
女性が社会進出するようになったことや、男性の収入だけでは以前のように専業主婦になることが厳しくなったという経済的な事情、その他子供がいない世帯も多くなっており、子育てにかける時間が少ないという事も専業主婦世帯が減少した要因と考えられているようです。

専業主婦の仕事内容

年収を計算する上で専業主婦の仕事内容を一日の時間で割り当ててみました。
・炊事
・掃除
・買い物
・家計管理
・子育て
この当たりが基本的な専業主婦の仕事内容となりそうです。

専業主婦の仕事内容から算出する日給

一日に働く時間を8時間とした場合、
炊事:3時間
清掃:2時間
買い物:1時間
子育て:8時間(他作業と同時に行う)
家計管理:1時間
と割り出しました。
それぞれにおける日給は下記のようになります。

【炊事(朝、昼、夜合わせて3時間)】
一般的な炊事を給食のおばさんと考えると
給食のおばさんの時給が1,050 ~ 1,200円と求人にありますので
中央値をとり 1100円×3時間=3300円

【掃除】
掃除は一般の清掃バイトの時給で換算してみます。
清掃業の求人を調べてみたところ1000円~1200円が相場のようです。(都内に限る)
一日における清掃時間を約2時間としたところ
1100円×2時間=2200円

【買い物】
買い物は宅配業務と考えて算出してみます。宅配業務といえば
ピザハットやお弁当宅配など色々なものがありますがそこからとった時給が900円~1000円となっています。
1000円×1時間=1000円

【家計管理】
家計管理は経理業務ということなので一般的な経理業務の時給が1000円~1200円です。
1100円×1時間=1100円

【子育て】
子育てはベビーシッターの仕事と考え換算してみます。
ベビーシッターの日給は1万円が相場のようです。
そのため日給1万円で算出します。

上記より算出した合計日給は、
3300円+2200+1000円+1100円+10000円=17600円となりました。
月給換算すると
子育ては週末は旦那様と一緒にすると考えると半額となり、その他の業務は平日で終わらせるということにすれば
平日:17600円×20日=352000円
土日:5000円(子育てのみ)×8日=40000円
月給は392000円となりました。
それプラス残業代や雑務なども含めれば約40万円~45万円ぐらいが専業主婦の月給となるのではないでしょうか。
大企業の30代のサラリーマンや中小企業の役職者あたりの月給となりそうです。
子供がいない夫婦で算出すると子育て換算がなくなるため、約20万円ぐらいとなりそうです。

新訳:専業主婦の年収

上記計算より専業主婦の年収を算出してみたところ
年収(子育て有り):約480万円~
年収(子育てなし):約240万円~
となります。
しかし、専業主婦にはメリットがあり、老齢基礎年金については専業主婦は3号被保険者となるため働くなくても貰える事や、実際に上記算出は正社員としてなので プロじゃないという部分も考慮してみると、480万円以下という事になる可能性もあります。

生涯年収を計算してみると
年収480万円×12年(子育て期間)=5760万円
年収240万円×26年=6240万円
計:推定1億2000万円 ※大学卒業22歳から60歳までの期間で算出しています。
となりました。
年収1億2000万円というと、サラリーマン(女性)の生涯年収が
大学卒で2億1000万円
短大卒で1億6000万円
高卒で1億2000万円
中卒で1億1000万円
となるため高卒と同じぐらいの生涯賃金となりそうです。

年収1200万円が専業主婦の年収だという噂が結構昔にでておりましたが、これはどこからきたのか。
それは一概にはわかりませんがジェンダー問題からきたのではないかといわれています。
どのような計算で1200万円に至ったのかはこちらでは調べることが出来ませんでしたが、実際に現在の仕事の時給などから換算してみた結果は480万円以上ということになりました。
これも一つの指標のためまた物価が変わり、時代が変わればその年代により専業主婦の年収が算出されるのではないでしょうか。

執筆・監修者 平均年収.jp 編集チーム
平均年収.jp編集部

外資系出身者・職業紹介本原作者、FP資格保有者・専門ライター、キャリアコンサルタント・大手出版編集者などのメンバーが参画
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