自衛官(自衛隊)の給料や階級別幹部の年収、年齢別年収推移を詳しく解説!
自衛隊の給料まとめ
最高俸給:統合幕僚長 | 1,175,000円 |
---|---|
最低俸給:二士 | 179,200円 |
最高手当:原子力災害時 | 一日42,000円 |
アイミ
ミナミ
マリン
自衛隊の階級と職種について
自衛隊は防衛省に所属しており、陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊から成り、2020年には航空自衛隊内の組織として宇宙作戦隊が編成されています。
日本の国防が任務であり、日々訓練が行われています。
自衛官の身分は特別国家公務員であり、陸上自衛隊の自衛官数が最も多く定員は15万人ほどです。
近年では国連のPKO(平和維持活動軍)として海外の紛争地帯へ行くこともあります。
海上自衛隊は広大な日本の海域を防衛しており、その練度は世界でも屈指であると言われています。
ミサイル迎撃用のイージス艦を始めとして垂直離陸が出来るアメリカの最新機、F35戦闘機を搭載できるよう改造している護衛艦いずもなど様々な装備で日本の防衛を行っています。
航空自衛隊はF15戦闘機を主力として国産戦闘機であるF2戦闘機とミックスで運用されています。
実際に外国機による領空侵犯は年々増えており、スクランブル発進も増えていますので一線で活躍されているパイロットは危険で大変な仕事であると言えます。
海上自衛隊では自衛艦や潜水艦に搭乗して出航してしまうと何週間、任務によると何カ月も帰ってこれませんし、陸上自衛隊も紛争地帯で平和維持活動を行う場合も何カ月も帰国は出来ません。
災害国家である日本では様々な災害が発生し、被害が大きい場合は自衛隊が派遣されて人命救助等を行います。
大変頼りになり頭が下がりますが、そんな自衛隊で最も気になることは仕事の内容もさることながら、いくら貰えるの?ということではないでしょうか。
今回、そんな自衛官の給料や手当などを平均年収.JPが徹底的に調べてきましたので、ご説明いたします!
尚、俸給及び手当は以下の防衛省の職員の給与等に関する法律を参考にしています。
自衛隊の階級について
自衛隊の給料は階級ごとに決まっています。
自衛隊は特別国家公務員ですので、給料は俸給表に基づき号俸で決められます。
これは一般企業で言う基本給に相当します。その他にも、この号俸の大体4.5か月分が年間のボーナスとして6月と12月の二回に分けて支給されます。
階級が上がれば俸給も上がりますので、給料もアップします。
自衛隊の階級は以下の表に示している通り、二士から将まであります。
二士から准尉までは幹部ではありませんが、三尉からは自衛隊では幹部、他国の軍隊では将校と言われます。
将校になるとどうなるかと言うと、捕虜になってもジュネーヴ条約で規定されている将校待遇の捕虜の扱いを受けられます。
一例を挙げると捕虜となった将校は労働を強制されることはありません。
また、太平洋戦争直後にはポツダム少尉と呼ばれる少尉が増えたなどと言うこともありました。
少尉になると退官手当や恩給の支給額が上がるなどと言う理由で終戦直後に下士官から少尉に任官された人も少なからずおり、ポツダム少尉と呼ばれています。
自衛隊の最高階級は統合幕僚長ですが、統合幕僚長や総監は将官の中から選出されますので階級的には将が最高ランクです。
将官は自衛官の中でもほんの一握りで、将官になると給料が跳ね上がります。
しかし、将官になるには非常に難しく、二佐や一佐になった後で幹部高級課程や統合幕僚学校で部隊の高度な運用法などを学ぶ必要があります。
階級 | 陸上自衛隊 | 海上自衛隊 | 航空自衛隊 |
統合幕僚長 | 統合幕僚長 | ||
幕僚長 | 陸上幕僚長 | 海上幕僚長 | 航空幕僚長 |
司令官 | 陸上総隊司令官 | 自衛艦隊司令官 | 航空総隊司令官 |
総監 | 方面総監・地方総監 | ||
将 | 陸将 | 海将 | 空将 |
将補 | 陸将補 | 海将補 | 空将補 |
1佐 | 1等陸佐 | 1等海佐 | 1等空佐 |
2佐 | 2等陸佐 | 2等海佐 | 2等空佐 |
3佐 | 3等陸佐 | 3等海佐 | 3等空佐 |
1尉 | 1等陸尉 | 1等海尉 | 1等空尉 |
2尉 | 2等陸尉 | 2等海尉 | 2等空尉 |
3尉 | 3等陸尉 | 3等海尉 | 3等空尉 |
准尉 | 准陸尉 | 准海尉 | 准空尉 |
曹長 | 陸曹長 | 海曹長 | 空曹長 |
1曹 | 1等陸曹 | 1等海曹 | 1等空曹 |
2曹 | 2等陸曹 | 2等海曹 | 2等空曹 |
3曹 | 3等陸曹 | 3等海曹 | 3等空曹 |
士長 | 陸士長 | 海士長 | 空士長 |
1士 | 1等陸士 | 1等海士 | 1等空士 |
2士 | 2等陸士 | 2等海士 | 2等空士 |
自衛隊幹部になるための学校
自衛隊の階級についてお話ししましたが、その階級にはどうすればなれるかについて説明します。
最も低い士の階級の中で二士が最も低く、幹部候補生などを除けば普通に入隊すれば二士になり、割と簡単に一士へと昇進できます。
曹以上になると段々と難しくなり、特に士から幹部になるのは難しく大きな壁があります。
大きな壁の1つは定年です。自衛官の定年は一般企業に比べて若く、階級によりますが幹部で55歳前後です。
二曹、三曹では53歳ですが、士の定年は極端に若く35歳前後です。
これはなぜかと言いますと、曹は定年までの終身雇用ですが士は任期制だからです。
終身雇用たる曹になるには曹候補生選抜試験に合格する必要がありますので、任期制の士が在任中に曹になるのはそれなりに大変です。
また、曹から幹部である三尉以上になるには幹部候補生を経なければならず、幹部候補生になるには自衛隊内の学校へ行く必要がありますので、士から尉官になるにはかなり険しい道となります。
そんな自衛隊内で幹部になれる学校をご紹介します。
自衛隊には様々な学校がありますが、最も有名な学校は防衛大学校でしょう。
大学入試の時期に防衛大学校の入試もあり、この入試を受けて合格すれば晴れて防衛大学校に入学できるのですが、試験はかなり難しいですし入学後の学校生活もかなり厳しいです。
しかし、厳しい教育を受けた分、社会的な評価は高く多くの企業が欲しがる人材となっていますので、防衛大卒の学歴は一般社会でもそれなりに優遇されています。
防衛大を卒業して自衛隊に入隊すると幹部候補生学校へと入学するとともに曹長となり、防衛大を卒業すると直ぐに幹部である三尉になれます。
他には防衛医科大学校があり、医師や歯科医師、看護師などの課程があります。
防衛医科大学校卒業後には曹長に任官され、研修医官として研修を行うことになります。
医師は自衛隊の中でも階級は高く、研修を終え部隊配属された一年後には何と一尉に任官されます。
大学以外で幹部になれる学校と言えばパイロット養成校である航空学生があります。
航空学生ではパイロットとしての訓練を受けた後に航空自衛隊や海上自衛隊のパイロットとなりますが、航空学生は自衛隊員ですので入隊後には二士となり二士の俸給が支給されることになります。
ただし、パイロットは自衛隊内でもエリートですので、最下位の二士から始まると言っても昇進は非常に速く、入隊後6年で三尉に任官されますので、防衛大学校へ入学して三尉になる場合と時期的にはそれほど変わりません。
これら自衛隊の学校は学費は無料な上に、さらに給料もしくは手当が貰えますしボーナス(防衛大学校の場合は年間で397,800円)も支給されます。
このため人気のある進路ですが、医学科学生は卒業後9年間自衛隊で勤務しなければならず、9年を満たずに除隊すると卒業までの経費を返還しなければならないなどの制約がありますが、無料の上で手当を貰いながら医師になれることは魅力ですので防衛医科大学校の医学科は非常に難関となっています。
幹部である三尉になるために航空学生や医官を除いたほとんどの隊員が通うのが陸、海、空それぞれの幹部候補生学校です。
防衛大学校や防衛医科大学校、自衛隊内の曹長クラスの選抜された隊員等が通います。
防衛大学校ではない一般大学の卒業生も通うことができますので、一般大学を卒業した後に幹部候補生として自衛隊に入隊する方も多くおられます。
自衛隊幹部たちが通う学校
自衛隊にはより高度な課程を教える学校も存在し、現役バリバリの二佐や三佐と言った自衛隊幹部たちが通っています。
それは海上自衛隊幹部学校と航空自衛隊幹部学校です。因みに陸上自衛隊の幹部学校は2018年に廃止になっています。
上級指揮官及び幕僚の育成を目的としており、幹部候補生から尉官、佐官へ順調に昇進した後にこの幹部学校や統合幕僚学校を経て将官に昇進していきます。
40歳前後で三佐になりますのでこの年代の自衛官たちの通う学校であり、これらの学校に通っている間の給料は、部隊内での給料と同じと推測されます。
その他の自衛隊の学校
その他にも陸上自衛隊、海上自衛隊、航空自衛隊それぞれの兵科ごとの学校がありますのでご紹介いたします。
各校の説明は長くなるので割愛させていただきます。
因みに航空自衛隊第2術科学校は2020年に統合廃止されています。
陸上自衛隊 | 海上自衛隊 | 航空自衛隊 |
高等工科学校 | 海上自衛隊第1術科学校 | 航空自衛隊第1術科学校 |
富士学校 | 海上自衛隊第2術科学校 | 航空自衛隊第3術科学校 |
高射学校 | 海上自衛隊第3術科学校 | 航空自衛隊第4術科学校 |
航空学校 | 海上自衛隊第4術科学校 | 航空自衛隊第5術科学校 |
施設学校 | - | - |
通信学校 | - | - |
武器学校 | - | - |
需品学校 | - | - |
輸送学校 | - | - |
小平学校 | - | - |
衛生学校 | - | - |
化学学校 | - | - |
自衛隊の給料は俸給表の金額に各種手当が付いています!
自衛官は公務員ですので、給料は俸給表に基づき決定されます。
つまり、階級ごとの給料は俸給表を見ていると大体分かるのですが、それでも自衛隊は危険な仕事を行ったり長期の航海に出たり、または危険作業に従事したりした場合などは手当が付きますのでこのようなケースでの年収を正確に予想することは難しくなります。
この項目では自衛官の俸給表と各種手当について紹介すると共にご説明いたします。
俸給表について
以下が俸給表ですが、俸給表には階級という列と号俸という行があり号俸は数百円単位で細かく区切られていますが、今回は最低号俸と最高号俸のみ記しています。<
統合幕僚長、幕僚長、司令官、総監は将官から任官されますので将の俸給になり、その俸給の中で統合幕僚長は将官で最高の8号俸、陸、海、空の幕僚長は7号俸、司令官、総監は5号俸と決まっています。
つまり、自衛官の中で最も俸給が高い職は統合幕僚長となります。
1佐と将補の間には大きな俸給の開きがあり、将補と将の間にも大きな俸給の開きがありますので、将官はそれだけ国家にとって大切な人材と言えます。
1佐から将補へと階級が上がると俸給も格段に上がり、以降はかなりのペースで俸給は増加していきます。
この佐官と将官は俸給もさることながら定年も異なります。
1佐の定年は57歳ですが、将官は60歳となっていますので、将官になると最後の追い上げがあり生涯年収は格段に上がります。
一方で尉官から佐官にかけての俸給の違いはそれほど大きくなく、階級が上がれば俸給は徐々に上がって行っていることが分かりますが、二士から一曹にかけては俸給の伸びは結構大きくなっています。
つまり、幹部クラスなるまでは俸給は大きく伸びますが、幹部になればそれほど大きな違いは現れません。
しかし、佐官を超えて将官へと昇進すると給料は大きく伸びていくことになります。
階級 | 号俸レンジ(手当抜き) | 年収レンジ(手当抜き) | ||
統合幕僚長 | 1,175,000 | - | 19,387,500 | - |
幕僚長 | 1,107,000 | - | 18,265,500 | - |
司令官 | 965,000 | - | 15,922,500 | - |
総監 | 965,000 | - | 15,922,500 | - |
将 | 1,175,000 | 706,000 | 19,387,500 | 11,649,000 |
将補 | 895,000 | 513,400 | 14,767,500 | 8,471,100 |
1佐 | 545,100 | 396,200 | 8,994,150 | 6,537,300 |
2佐 | 488,800 | 346,100 | 8,065,200 | 5,710,650 |
3佐 | 469,100 | 320,400 | 7,740,150 | 5,286,600 |
1尉 | 446,000 | 281,200 | 7,359,000 | 4,639,800 |
2尉 | 441,200 | 255,600 | 7,279,800 | 4,217,400 |
3尉 | 439,500 | 247,800 | 7,251,750 | 4,088,700 |
准尉 | 437,000 | 239,300 | 7,210,500 | 3,948,450 |
曹長 | 425,500 | 233,100 | 7,020,750 | 3,846,150 |
1曹 | 410,700 | 232,900 | 6,776,550 | 3,842,850 |
2曹 | 381,200 | 224,300 | 6,289,800 | 3,700,950 |
3曹 | 312,000 | 201,700 | 5,148,000 | 3,328,050 |
士長 | 245,900 | 186,800 | 4,057,350 | 3,082,200 |
1士 | 206,100 | 186,700 | 3,400,650 | 3,080,550 |
2士 | 198,100 | 179,200 | 3,268,650 | 2,956,800 |
各種手当
自衛隊の手当ては非常に幅広く、一般企業でもある扶養手当、住居手当、通勤手当などがあります。
一方で以下の表のとおり自衛隊独特の手当てもあります。
因みに手当の額は最終的には防衛大臣が決定します。
これらの手当てを見てみると原子力災害、サリンの処理など日本の近年の事件や事故を思い出す方も多いかと思いますが、その他のどの手当も内容を見てみるとちょっと恐ろしくなります。
例えば死体処理手当や海賊対処等はかなりきついと思います。
その手当ですが、死体処理、海賊対処共に一日4,000円以下となっています。
アフリカ東部のソマリア沖や東南アジアのマラッカ海峡など海賊が出現する地域として警戒されていました。
ソマリア沖の海賊の武装は定番のマシンガン、AK-47カラシニコフのみならずロシア製のRPG、いわゆるロケットランチャーなども装備しておりかなり凶悪であるようです。
ソマリアは長い間内戦が続いており、銃弾の飛び交う中を生き延びてきた人たちが海賊になっていますのでそんな人たち相手に一日4,000円で対処する上に、場合によっては立ち入り検査も行います。ちょっと安いような気も…。
不発弾やサリンの処理でも一日に最高で10,400円しか出ません。
不発弾が爆発しないか、サリンが防護服の隙間から入ってこないか等、常に緊張の糸がほどけることのない極限の現場で命を張って仕事した代償が一日10,400円となります。
他にも高圧、低圧下での作業にも手当が出ます。
大気圧は約0.1MPa(メガパスカル)ですので、大気圧の二倍の圧力である0.2MPaでの作業が一時間200円追加となります。
因みに農水省の炭酸飲料の規格では、ボトル内の圧力は20℃で0.29MPa以上であることですので、0.3MPaとは炭酸飲料のボトル内で作業しているようなものですが、その手当は一時間で560円となります。
1.1MPaは深海100メートル付近の気圧ですが、この圧力下での作業の手当は2,330円となっています。
実際に海に潜って作業する潜水作業の手当もあり、圧力で比較すればこちらの方が手当は高いです。
深度100メートルでの手当は3,300円となっています。
最も高い手当は原子力災害時の危険作業で、一日42,000円でした。
仕事の内容は、遭難者等の捜索救助、水防活動、道路又は水路の啓開などの危険作業とのことですので放射線による被ばくが少ない場所での作業はまだしも、放射線量が高い上、放射性物質が漂い吸引の恐れがあるような場所での作業ですと規定以上の被ばくの恐れがありますので42,000円は高いのか安いのか何とも言えません。
一方で一日に4,100円の南極手当という手当もあり、南極地域への輸送を行う際に支給されます。
南極には昭和基地があり、様々な観測が続けられています。
この昭和基地には断続的に観測隊が駐在しており、現在は62次観測隊が任務を終了し帰国しています。
この観測隊員及び物資の輸送を受け持っているのが海上自衛隊です。
どの手当を見ても危険な香りが漂っています。
そんな仕事を日々淡々とこなしている自衛官の方々には本当に頭が下がります。
手当の種類 | 支給対象 | 支給額 |
爆発物取扱作業等手当 | 不発弾やサリンの処理、放射能の除染作業に従事 | 一日10,400円以下 |
診療放射線技師、診療エックス線技師又はエックス線助手でエックス線に曝露される業務に従事 | 一か月7,000円 | |
航空作業手当 | 航空機に搭乗して業務に従事 | 一日8,500円以下で一か月最大153,200円 |
危険な飛行を行う航空機に搭乗して業務に従事及び落下傘隊員 | 一日3,400円以下で一か月最大51,200円 | |
異常圧力内作業等手当 | 低圧室内作業に従事(航空生理訓練、飛行適応検査など) | 作業一回2,400円以下で一か月で最大17,000円 |
高圧下での作業(高圧室内又は再圧治療室内)に従事 | 作業を開始してから作業を終了するまでの時間一時間につき、気圧の区分に応じて次に定める額 | |
~0.2MPa:200円 | ||
~0.3MPa:560円 | ||
~0.5MPa:900円 | ||
~0.7MPa:1,330円 | ||
~0.9MPa:1,830円 | ||
~1.1MPa:2,330円 | ||
~1.3MPa:3,000円 | ||
~1.5MPa:3,680円 | ||
~2.0MPa:4,350円 | ||
~2.5MPa:4,850円 | ||
~3.0MPa:5,350円 | ||
~3.5MPa:5,850円 | ||
~4.0MPa:6,350円 | ||
~4.5MPa:6,850円 | ||
>4.5MPa:7,350円 | ||
潜水器具を着用して潜水もしくは潜水艦救難潜水装置、潜水艦救難潜水艇に搭乗の業務 | 次の作業の区分に応じて次に定める額 | |
作業一時間につき、深度に応じて次に定める額。特に困難な作業は1.5倍。 | ||
潜水深度~20m:300円 | ||
潜水深度~30m:780円 | ||
潜水深度~50m:1,400円 | ||
潜水深度~70m:2,000円 | ||
潜水深度~90m:2,800円 | ||
潜水深度~100m:3,500円 | ||
潜水深度~130m:4,500円 | ||
潜水深度~150m:5,500円 | ||
潜水深度~200m:6,500円 | ||
潜水深度~250m:7,300円 | ||
潜水深度~300m:8,000円 | ||
潜水深度~350m:8,800円 | ||
潜水深度~400m:9,600円 | ||
潜水深度~450m:10,400円 | ||
潜水深度>450m:12,000円 | ||
潜水艦救難潜水装置に乗り組んで行う作業 一日1,400円 | ||
潜水艦救難潜水艇に乗り組んで行う作業 一時間4,290円以下 | ||
潜水艦及び潜水艦に準ずる兵器等に搭乗の業務 | 一日最高1,150円 | |
航空医学実験隊の行う加速度実験の被験者となる職員 | 一日2,100円以下で最大月17,000円 | |
落下傘降下作業手当 | 落下傘降下作業に従事する自衛官 | 一回6,650円以下(航空手当等を受けていなければ12,600円)で特に困難な作業は1.25倍。 |
駐留軍関係業務手当 | 駐留軍に関する業務(俸給の特別調整額の支給を受ける者を除く。) | 一日650円 |
南極手当 | 南緯五十五度以南の区域において南極地域への輸送に関する業務に従事する職員 | 一日4,100円以下 |
夜間看護等手当 | 看護師等が午後10時から翌午前5時の間に勤務した場合や医師等の時間外勤務 | 勤務一回につき、次の業務の区分に応じてそれぞれ次に定める額 |
看護等の業務 次の場合の区分に応じてそれぞれ次に定める額 | ||
勤務時間が深夜の全部を含む勤務である場合は6,800円 (自衛官は6,450円) | ||
勤務時間が深夜の一部を含む勤務で深夜における勤務時間が四時間以上である場合は3,300円(自衛官は2,950円) | ||
深夜における勤務時間が二時間以上四時間未満である場合は2,900円(自衛官は2,550円) | ||
深夜における勤務時間が二時間未満である場合は2,000円(自衛官は1,720円) | ||
救急医療等の業務は1,620円 | ||
除雪手当 | 規定の気象条件下での自衛隊の施設に通じている道路の除雪作業 | 作業一日につき、次の場合の区分に応じてそれぞれ次に定める額 |
暴風雪等に関する警告が発せられている間に作業を行う場合は一日450円 | ||
その他の場合で午後五時から翌日の午前六時までの間に作業を行う場合は一日三百円 | ||
死体処理手当 | 特定の施設で特定の人員が死体処理を行う場合 | 一日4,000円以下 |
災害派遣等手当 | 災害対策基本法、原子力災害対策特別措置法、その他の防衛大臣の定める大規模な災害時、遭難者等の捜索救助、水防活動、道路若しくは水路のなどの作業に二日以上従事する場合や危険作業を行う場合 | 一日1,600円特に危険な地域では3,240円 |
原子力災害で遭難者等の捜索救助、水防活動、道路又は水路の啓開などの危険作業を行う場合 | 作業一日につき、次の作業の区分に応じてそれぞれ次に定める額 | |
原子力災害で危険作業は一日42,000円以下 | ||
特定大規模災害では6,480円以下 | ||
対空警戒対処等手当 | 弾道ミサイル等の破壊業務 | 一日1,100円で特に困難な場合は1.5倍 |
期間を超えて行う航空警戒管制に関する業務を行う航空自衛官 | 一日560円 | |
夜間特殊業務手当 | 航空警戒管制に関する深夜業務(二時間未満は除く) | 一回1,100円、一部深夜勤務の場合は730円 |
航空管制手当 | 進入管制業務、飛行場管制業務その他の航空機の管制に関する業務 | 一日770円以下 |
国際緊急援助等手当 | 国際緊急援助隊の海外勤務 | 一日4,000円以下で困難な場合は1.5倍 |
海外での邦人等の輸送 | 一日7,500円以下で困難な場合は1.5倍、車両での輸送で極めて困難な場合は2.0倍 | |
海外での法人等の保護 | 一日15,000円以下 | |
海上警備等手当 | 特別警備や特別海賊対処業務に従事する特別警備隊員又は航空機で隊員を船に輸送する業務 | 一日7,700円で困難な場合は1.5倍 |
海外での海賊対処、立入検査 | 一日4,000円以下 | |
船舶への立入検査、海賊立入検査 | 一日2,000円で困難な場合は1.5倍 | |
自衛艦に乗り込んでの情報収集 | 一日1,100円で困難な場合は1.5倍 | |
海外海域の日本船舶の安全確保 | 一日4,000円以下 | |
分べん取扱手当 | 分べんの取扱いに従事する医師 | 一件10,000円 |
感染症看護等手当 | 自衛隊の病院で感染症予防及び治療する看護師等 | 一日290円 |
その他の手当てに航海手当てがあります。
海上自衛隊が自衛艦に搭乗して航海を行う際には以下の表の手当てが支給されます。
水域は第一区から第四区まで設定されており緯度と経度により定められています。
第一区とは日本の排他的経済水域付近で、第二区は南はミッドウェー島の近くで北はベーリング海付近を東端とした日本周辺海域等です。
航海手当は一律ではなく階級ごとに定められており、最も高い手当は第四区であり二士でも一日に1,650円支給されます。
階級 | 航海手当の日額 | |||
水域 | ||||
第一区 | 第二区 | 第三区 | 第四区 | |
将官 | 1,410円 | 2,120円 | 2,650円 | 3,980円 |
一佐 | 1,250円 | 1,880円 | 2,350円 | 3,530円 |
二佐、三佐 | 1,090円 | 1,640円 | 2,050円 | 3,080円 |
一尉 | 910円 | 1,370円 | 1,710円 | 2,570円 |
二尉、三尉 | 750円 | 1,130円 | 1,410円 | 2,120円 |
准尉 | 720円 | 1,080円 | 1,350円 | 2,030円 |
曹長、一曹 | 690円 | 1,040円 | 1,300円 | 1,950円 |
二曹、三曹 | 650円 | 980円 | 1,230円 | 1,850円 |
士長 | 620円 | 930円 | 1,160円 | 1,740円 |
一士、二士 | 590円 | 890円 | 1,110円 | 1,650円 |
自衛官の給料を徹底的に解説
これまで自衛隊の階級から俸給、手当を説明しましたので実際の年収について解説いたします。
基本的には毎月の基本給となる俸給に加えて大体4.5カ月分の賞与が付きますので全体で俸給に16.5を掛ければ年収になります。
ただし、これは手当が全くつかない最低金額ですので、この金額に手当がついて年収となります。
学生の給料
以下の表に各学校の学生の手当及び俸給をまとめました。
学生である防衛大学校や防衛医科大学校は俸給とは言わずに手当と呼ばれていますが、航空学生になると二士の最低号俸である179,200円が俸給となっています。
幹部候補生学校では学生の階級は幹部の一歩手前である曹長、もしくは准尉になりますので、俸給もそれなりの金額となっており修士卒では243,500円となっています。
参考のために2019年度の初任給の全国平均額を載せておきますが、幹部候補生学校ではどの学歴の俸給も全国平均の初任給を上回っています。
学校 | 学科、最終学歴 | 俸給 |
防衛大学校 | 在学時 | 117,000円 |
防衛医科大学校 | 医学科在学時 | 117,000円 |
看護学科在学時 | 117,000円 | |
航空学生 | 高卒 | 179,200円 |
大卒 | 198,100円 | |
幹部候補生学校 | 大卒 | 226,500円 |
修士卒 | 243,500円 | |
院卒試験合格、院卒 | 247,500円 | |
歯科・薬剤科大卒 | 247,500円 |
2019年度の一般企業の初任給の全国平均
一般企業 | 初任給 |
高卒 | 167,400円 |
大卒 | 210,200円 |
修士卒 | 238,900円 |
自衛隊のキャリア形成例
幹部候補生として入隊した自衛官は個人差はありますが、下の表のペースで昇進していきます。
幹部候補生の階級は曹長ですので、幹部候補生学校を卒業すれば三尉になります。
昇進はもちろん個人差がありますが、幹部候補生として入隊すれば二佐にまではなれるようです。
しかし、それ以上将官を見据えた教育がなされ、上級課程を履修するなどして将官へとステップアップしていきます。
将官になれる人はほんの一握りであり、陸、海、空のトップである幕僚長はそれぞれ一人ずつ、合計三人しかいません。
その上には統合幕僚長がおり、全体を統括しています。
この幕僚長が自衛隊員の出世の最終到達地点です。
一般企業のサラリーマンと比較するならば社員数20万人以上の大企業であり、将官は取締役、佐官は部長クラス、尉官は課長クラス、曹や士は主任や係長、一般社員となります。
佐官クラスは自衛艦の艦長や基地の司令官クラスでもありますので、企業の支社長クラスにもなります。
入隊年数 | 階級 | 俸給レンジ |
~1年 | 曹長 | 233,100~425,500 |
1~10年 | 3尉~1尉 | 247,800~446,000 |
11~20年 | 3佐~2佐 | 320,400~488,800 |
21~30年 | 1佐~将 | 396,200~1,175,000 |
各階級の推定年収
以下に自衛隊の各階級の推定年収を示します。 任務の内容や年齢により年収は異なりますが、目安としてご覧ください。 士や曹の年収は年齢にもよりますが一般企業と比較して高いですが、佐官になっても1,000万円に届いていないので一般企業の部長クラスと比較しても年収は低いと言えます。
階級 | 推定年収(万円) |
将 | 1862 |
将補 | 1394 |
1佐 | 932 |
2佐 | 827 |
3佐 | 782 |
1尉 | 720 |
2尉 | 690 |
3尉 | 680 |
准尉 | 670 |
曹長 | 652 |
1曹 | 637 |
2曹 | 599 |
3曹 | 509 |
士長 | 428 |
1士 | 389 |
2士 | 374 |
自衛隊とはどのような活動をしているの?
自衛隊の目的は陸、海、空共に日本国の防衛ですので、防衛のために必要な活動が行われています。
陸上自衛隊ですと、敵の侵略に対抗するために様々な事態を想定した訓練が行われています。
陸上自衛隊ですので、海からの上陸や輸送機からの降下部隊などを想定しており、戦車や高射砲などで対抗します。
もちろん銃器が使えなければ戦闘になりませんので、歩兵は銃器の扱いも学びます。
海上自衛隊は自衛艦に搭乗して領海内のパトロールを行うと共に、訓練も行います。
海上自衛隊はよく同盟国のアメリカと共同訓練を行っていますが、最近ではオーストラリアやイギリスなどとも共同訓練が行われるようになっています。
航空自衛隊は実戦配備されているパイロットは大変で、昨今では外国機による領空侵犯が増加していますので、領空侵犯機を捉えるとその都度スクランブル発進が行われます。
領空侵犯はいつ発生するかわかりませんので、常に緊張を保っており警報から1分以内には戦闘機に搭乗しています。
海外で紛争が起こり平和維持のための軍隊が必要と判断される、と国連軍の一員として紛争地帯へと派遣されて平和維持活動を行います。
さらに、日本で災害が起こると圧倒的な人員数と装備を持っている自衛隊は災害対応にはうってつけの存在ですので、よく災害派遣されています。
原発事故から地震、台風、洪水被害などで自衛隊が危険地域で任務を遂行する様子が時々テレビで放映されていますが、我々の生活の安全を守ってくれる非常に有難い存在となっています。
これらの一般的に知られている通常活動の他に、特殊な業務も行われています。
1つが先ほどご説明しました海上自衛隊の南極観測隊の輸送業務であり、隊員を南極まで安全に送り届けます。
また、太平洋戦争の激戦地であった硫黄島などへ行き、戦没者の慰霊のための式典を行うと共に追悼歌を捧げたりもしています。
マリン
アイミ
・警察官の年収と階級別年収はどうなってるの?
・消防士の年収はどうなってるの?
・パイロットの年収は高いといわれているけど平均でどのくらい?
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自衛官の年収の本音
自衛官の口コミ年収
10代 陸上自衛隊
年収300万円
父親が陸上自衛隊だったので父親と同じように、自衛隊に入りたいと考えていました。
家庭の事情もあり普通高校には進学せず中学を卒業して陸上自衛隊の高等工科学校生徒になり、昨年ぶじに卒業して今は陸上自衛隊の隊員として頑張っています。
これからは父親のように立派な、陸上自衛隊の隊員になりたいと考えています。
20代 海上自衛隊
年収370万円
高校を卒業して大学を受験しようとも思いましたが、サラリーマンになるよりも安定している自衛隊に入隊することを決断しました。
それと家が海のそばだったので幼い頃から海を見て育ったこともあり、海上自衛隊に入隊しました。
規律も厳しく大変な面もありますが、今では海上自衛隊に入隊して本当に良かったと思っています。
30代 航空自衛隊
年収650万円
パイロットになることが夢で民間の航空会社に入社とも思いましたが、航空自衛隊のパイロットになることにしました。
厳しい訓練を無事に終えて今は念願だったパイロットとして、日本の領空を守るために働いていてこの仕事にやりがいと誇りを持っています。
公務員系の平均年収一覧
公務員系の平均年収一覧をまとめてみました。
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- 消防士の年収
- 航空管制官の年収
- 日本銀行(日銀)の年収
- 警察官の年収
- 皇宮護衛官の年収
- 外交官(外務省専門職員)の年収
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- 日本年金機構の年収
- 水先人の年収
- 自衛官(陸上自衛隊・海上自衛隊・航空自衛隊)の年収
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- 国会図書館職員の年収
平均年収.jp編集部
外資系出身者・職業紹介本原作者、FP資格保有者・専門ライター、キャリアコンサルタント・大手出版編集者などのメンバーが参画
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