家庭裁判所調査官の年収を詳しく解説
家庭裁判所調査官に興味がある方のための役立つ情報を紹介
家庭裁判所調査官の年収
家庭裁判所調査官の年収の平均は、757万円でした。(行政職俸給表調べ)
ここ数年での年収推移は738万円~762万円となっています。
お給料(月収):約47万円
平成27年度の家庭裁判所調査官補の初任給は、
大卒が行政職俸給表(一)の2級1号俸なので21万3816円で、院卒の家庭裁判所調査官補の初任給は行政職俸給表(一)の2級11号俸なので24万2372円でした。
行政職俸給表(一)は1級から10級が設定されていて、この基本給の他に期末・勤勉手当と呼ばれるボーナスが約4.か月分支払われ、通勤手当・住居手当・扶養手当・超過勤務手当などが別途支給されます。
家庭裁判所調査官補の年収の差は勤務地に関係なく、基本的に年功序列なので年齢によって決まると言ってもいいでしょう。
家庭裁判所調査官補は他の国家公務員とは異なり採用された後の勤務地は、裁判部や事務局や家庭裁判所や高等裁判所などの裁判所に決まっていますが、本人の希望もありますが成績や裁判所の欠員状況によって全国にある家庭裁判所に配属されるのが一般的です。
家庭裁判所調査官は国家公務員ですが特別職となり給与に関しては人事院が実施している、国家公務員採用総合職試験の採用者と同じく人事院規則で定められた行政職俸給表(一)に応じて給与が支払われます。
家庭裁判所調査官の推定生涯年収(生涯賃金)を詳しく解説!
上記の平均から算出してみたところ推定32,551万円となりそうです。
日本の平均生涯賃金が17,845万円なので、平均生涯賃金からの増減は14,706万円です。
※新卒から定年まで働いたものとして予測算出しております。
家庭裁判所調査官の仕事内容・仕事の面白さ
【家庭裁判所調査官の仕事内容】
家庭裁判所調査官は総合職の国家公務員で全国にある家庭裁判所に配属され、裁判官の指示に従って少年事件や家事事件に関してその事件の当事者や家族などから聞き取りを行い、その事件の原因や背景などについて調査を行うことが主な仕事です。
家事事件とは離婚問題や相続問題など家庭内で起こる紛争による事件のことで、家庭裁判所調査官は法的に家事事件を処理するのではなく、家族間の感情的な対立をちゃんと理解し解消することが大事になります。
少年事件とは14歳以上20歳未満の少年が起こした非行事件のことで、触法少年やぐ犯少年が対象で触法少年とは罪を犯しているが非行事件を起こした時にまだ14歳未満であるため刑法上は罪を犯したことにはならないとされている少年のことで、ぐ犯少年とは20歳未満で保護者の正当な監督に従わないなど性格や環境から判断して将来において罪を犯すおそれがある少年のことです。
家庭裁判所調査官は少年事件を起こした少年がどうしてそのような事件や犯罪を起こしたのかとか、どのような環境で育てられてきたのかとか、どういった考え方をもっているのかなどを調べます。
そして家庭裁判所調査官は少年や少年の両親と面談を行ったり、少年の心理テストなどを行い少年の心理状態などを調べ少年が更生するために少年鑑別所や保護観察所や児童相談所などの施設を検討します。
【家庭裁判所調査官の仕事の面白さ】
家庭裁判所調査官は家事事件や少年事件に関して調査を行い、自分が行った調査報告によって裁判官が審判を行うので、関係者の人生に大きな影響を与える責任ある仕事です。
家事事件では離婚問題を取り扱うことも多く、最善を尽くしても家族で抱えている問題を解決できないこともあります。
また少年事件では問題を起こした少年と面接を行いますがなかなか心を開いてくれなくて、どうして事件を犯してしまったのか尋ねても、最後まで何も答えないことも少なくありません。
それでも自分が担当した少年が更生し明るく振る舞う姿を見ると、家庭裁判所調査官の仕事に大きなやりがいを感じると言います。
家庭裁判所調査官はただ事務的に仕事を行うのではなく、人生経験や高い人間性が求められるので人間的にも成長します。
家庭裁判所調査官で年収1000万円を目指すには?
家庭裁判所調査官補の給与行政職俸給表(一)の適用を受け修士課程及び博士課程修了者を含む国家公務員の平均給与月額は52歳以上56歳未満で53万2400円で、国家公務員の期末手当(民間企業のボーナス)は約4ヶ月分ほどなので月額の給与53万2400円に16ヶ月を掛けると851万8400円になり、国家公務員の定年を考えると家庭裁判所調査官補の年収は1000万円には届かないことになります。
家庭裁判所調査官になるには?
・家庭裁判所調査官資格難易度
家庭裁判所調査官になるには家庭裁判所調査官は国家公務員なので、裁判所職員採用総合職試験を受験し合格することが前提になります。
また家庭裁判所調査官になるには裁判所職員採用総合職試験の家庭裁判所調査官補の院卒者区分や大卒程度区分になりますが、これは人事院が実施している国家公務員試験とは異なり独自の試験で、キャリア官僚を目指す旧国家公務員Ⅰ種試験と同じレベルの難関の試験だと言われています。
・倍率(合格率)
平成28年度の裁判所職員採用総合職試験の受験資格は昭和61年4月2日から平成7年4月1日までに生まれた者で、大学を卒業した者及び平成29年3月までに大学を卒業する見込みの者で、日本国籍で国家公務員法で制限されていない者です。
裁判所職員採用総合職試験は大学卒業者区分と院卒者区分とに分かれていて、試験は1次試験と2次試験とあり1次試験は基礎能力試験と専門試験が実施され2次試験は専門試験・政策論文試験・人物試験が行われ、平成27年度から試験に採用される官職が明記されるようになり1次試験の出題方法も変更され1次試験と2次試験の試験会場も大幅に増され2次試験日程が後ろ倒しになりました。
近年の家庭裁判所調査官補採用試験の合格率は
平成24年度:大卒が10.9%で院卒が9.6%
平成25年度:大卒が9.9%で院卒が10.1%
平成26年度:大卒が10.2%で院卒が6.4%
でした。
家庭裁判所調査官になるための大学
家庭裁判所調査官補の採用試験は大学卒業程度区分と院卒区分の2種類がありますが、21歳以上で30歳未満という年齢制限や日本国籍で国家公務員法による制限の他には学歴や学部といった制限はないため、東大や京大や阪大などの国立大学や法科大学院の卒業者など幅広い受験者が多いのが特徴です。
家庭裁判所調査官の年収の本音
家庭裁判所調査官の口コミ年収
20代 家庭裁判所
年収265万円
家庭裁判所調査官補の仕事に興味があり大学を卒業して、裁判所職員採用総合職試験を受験し合格することができました。
近年は家族のありかたも多様化し離婚する夫婦も増え、その犠牲になる子どもが増加していてかわいそうだと感じます。
30代 家庭裁判所
年収342万円
家庭裁判所ができて約60年以上ですが、近年は成年後見事件の申し立てが増えています。
成年後見制度とは認知症や知的障害や精神障害などで物事を判断する能力が十分ではない人を、家庭裁判所が選任した援助者が法律的に支援する制度ですが、少子高齢化が進む日本国内では今後ますます増ると思われます。
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