左官職人の年収を解説

左官職人の年収に興味がある方のための基礎知識

左官職人の画像

左官職人の年収を詳しく解説

左官職人の年収の平均は、380万円でした。(口コミ調べ)
平均年収推移は288万円~743万円となっています。
お給料(月収):約31.6万円

独立開業した左官職人の年収

独立開業した左官職人の年収の平均は、450万円~650万円が平均となりそうです。
独立開業するまでの期間:最低5年~
かなりのテクニックがいる職人仕事のため、修行をかなり積んで経験値がないと独立しても仕事を貰えないことが多いそうです。

左官職人の年齢別年収予想推移と給与ボーナス予想推移

各年齢を5歳刻みで年齢による年収や月額給与・ボーナスを厚労省の統計と照らし合わせてみたところ
最大年収を迎える50代の年収が456万円となりました。
また左官職人で働き盛りの30代の年収はおよそ338.2万円あたりと推測されます。
それでは全体の年齢別年収推移をみてみましょう。

年齢 年収 月額給与
20~24歳 217万円 14万円
25~29歳 220万円~270万円 17万円
30~34歳 196万円~296万円 19万円
35~39歳 234万円~338万円 21万円
40~44歳 259万円~380万円 24万円
45~49歳 304万円~426万円 27万円
50~54歳 346万円~456万円 29万円
55~59歳 342万円~452万円 28万円
60~65歳 208万円~452万円 19万円

平均年収と国税庁の年齢別階層年収との比率で独自で算出した結果になっております。
※ボーナスは夏冬合わせた4か月分で算出してます。
※年俸制は対応していないため年収を12で割った数値が予測数値となります。

左官職人の大企業・中企業・小企業それぞれの年収・給与・ボーナス推移

大企業・中企業・小企業で働く左官職人の年収の差を厚生労働省の企業規模比率と掛け合わせ独自の予想を算出してみました。

規模 年収
大企業の左官職人 441万円
中企業の左官職人 365万円
小企業の左官職人 331万円

厚生労働省の企業規模比率から独自で予測算出をした結果が上記となります。

左官職人の都道府県別(東京大阪名古屋福岡等)平均年収

年収は地域により変動します。左官職人の平均年収を各都道府県の平均年収と照らし合わせた地域別の年収を算出しました。 上から北海道下は沖縄県までとなっています。ご覧ください。

都道府県 平均年収
北海道 342万円
青森 304万円
岩手 342万円
宮城 380万円
秋田 304万円
山形 342万円
福島 342万円
茨城 380万円
栃木 380万円
群馬 380万円
埼玉 342万円
千葉 380万円
東京 532万円
神奈川 418万円
新潟 342万円
富山 342万円
石川 380万円
福井 380万円
山梨 342万円
長野 380万円
岐阜 342万円
静岡 380万円
愛知 418万円
三重 380万円
滋賀 380万円
京都 380万円
大阪 456万円
兵庫 380万円
奈良 380万円
和歌山 342万円
鳥取 342万円
島根 342万円
岡山 380万円
広島 380万円
山口 380万円
徳島 380万円
香川 342万円
愛媛 342万円
高知 342万円
福岡 380万円
佐賀 304万円
長崎 342万円
熊本 342万円
大分 342万円
宮崎 304万円
鹿児島 342万円
沖縄 304万円

比較してみると、一番年収が高い東京都の左官職人の年収が、およそ532万円。
一番低い沖縄県の年収が304万円 となり0万円の年収差ができています。

左官職人の生涯推定年収は?

左官職人の生涯収入を単純計算してみると、1億4440万円となりました。
ただ、これも先ほど述べたとおり、実情を明らかにはしません。
実際には技術と経験によって、これ以上になることが見込まれます。
親方になれば相当な収入を得られるという口コミも見かけるので、目指すのであればぜひとも親方クラスの人材を目標にしましょう。

左官職人の仕事内容

壁を塗り上げること、すなわち塗り壁が左官職人の主な業務内容です。
この塗り壁ですが、大変技術のいる作業で、とても数年でマスターできるものではないといいます。
ですから、この仕事は何よりも経験が物を言うのだそうです。
また、塗り壁だけはなく塗り天井というものに関してはそれ以上の技術が要求されるので、熟練した左官職人のみが完璧にこなすことができるのだといいます。
日本の左官職人は世界広しといえども、最高水準の技術力を誇っており、服もそれほど汚さず、しかも塗り材を地面に落とすこともないのだそうです。
熟練した左官職人ともなると、技術だけではなくクリエイティブな感性も磨き上げられるといいます。
空間に対して、どのような塗り方が最も美しくなるかという計算のもと、経験に裏付けられた技術によって塗り上げられるといいます。
左官職人が用いる技術の例として、柱と柱の間の壁の真ん中を、少しだけ膨らませて塗るというものがあります。
これは人間の目の錯覚を利用した技術であり、やや中央が膨らんでいることによって、むしろまっすぐ塗られているように感じられるのだといいます。
不思議なことに、本当にまっすぐ塗ってしまうと、空間はゆがんで見えてしまうのだそうです。
また、上に記した平均年収ですが、これは事実を物語ってはいないといいます。
ここの年収は見習いの左官職人の年収も含めているのですが、なんといっても左官職人は熟練するまでに多大な時間を要し、熟練した左官職人であれば平均を大幅に上回る収入を得ることができるのだそうです。

左官職人はどのくらいいるの?

左官職人の数は足りておらず、募集は定員割れの場合が多いといいます。
具体的な数値としては昭和55年からおよそ10年間という短い期間で、約10万人もの減少を見せたというのです。
と言うのも、建築業界がより大量生産の時代となり、塗り壁の技術よりも、より安価で楽に運用が可能である建材を用いて壁を作るようになったという背景があるのだそうです。
ただし、化学物質を利用したこれらの建材は、やはり人体に悪影響を及ぼし、シックハウス症候群などの病状を引き起こす原因となってしまいつつあります。
そのような現状から、現在塗り壁の技術が再評価され、建築業界では需要が高いといいます。
しかし、それに見合った左官職人の供給が足りないというのが現状であるそうです。
楽で儲かる方法しか用いないという時代が終わり、これから左官職人がどのように増減していくのかが、興味深い点です。

左官職人の年収をUPするための方法

左官職人で収入をUPさせるためには、熟練工になるのが最もポピュラーです。
左官職人を束ねる元締めになれば、非常に高い収入を期待できるのだそうです。
ただ、上に立つものとしては、技術と経験だけではなく提案、企画力が要求されてくるといいます。
求められる資質が大幅に変わるということを念頭におきましょう。
また、見習いの職人が年収をUPさせたいのであれば、数をこなす他ありません。
1㎡あたり5000円ほどという料金が一般的ですが、漆喰仕上げなど、特に技術を要する塗り壁であれば単価もUPするので、特化するのもいいかもしれません。
それに平行し、コネ作りなどをして、仕事を多く取れるようにするのも、年収UPには欠かせないことです。

左官職人になるには?

左官職人になるのは簡単であるといいます。
学歴不問で、未経験からでも歓迎であることが多いので、求人サイトやハローワーク、チラシなどを見ればすぐにでもなることができるでしょう。
また現在左官職人の絶対数が大変少なく、需要と供給のバランスが取れていないということなので、どこへ行っても若い人材は歓迎されると考えられます。
しかし、左官職人で大変なのはその後、仕事を覚えるというところです。
先ほども述べたとおり、大変技術を要する作業であるため、仕事を覚えるには歳月がかかります。

左官職人の求人や募集はどこで探せばいい?

左官職人の募集は、大手求人サイトであるindeedや、マイナビ、リクナビを用いることで簡単に見つけることができます。
同じくネットであれば、左官を募集している会社は、求人サイトを経由せずに直接募集要項を出していることもありました。

また、街中で募集していることも多いため、チャンスを逃したくない方は、町を歩く際にも注意しましょう。
それに加え、募集を出していないところでも、工務店の人に話しかけることによって、思いもよらないチャンスが生まれるとも考えられます。
積極的に情報収集をしていくことが重要かもしれません。

左官職人の道具ってどんなのを使うの?

イメージしやすいのは鏝(コテ)と呼ばれる道具です。
壁を塗る作業でなくてはならない必需品で、左官の命とも表現されます。
塗る箇所によって、鏝の大きさや種類を巧みに使い分け、鏝の種類の多さは繊細な塗り壁をしていく上で欠かすことのできない要素であるといわれています。
また、塗る材料を盛っておくための盛板という道具も左官職人にはなくてはならない道具です。
特に盛板は、材質がとても重要であるといいます。
ささくれてしまうような木材を使用すると、漆喰の中にわずかではありますが、木片が混入して純粋な漆喰として使えなくなってしまうのです。
ですから、職人はできるだけベニヤ等のささくれる木材を選択せずに、綺麗な一枚板を用いることが多いのだといいます。

左官職人の年収の本音を聞いてみました。

40代 業種 左官 瓦葺 足場 等 年収400万円

つぶしが利くが、大変。
しかし日本を代表する職人技術であるため、このような仕事に就けていることを誇りに思っている。

50代 業種 左官 年収500万円

やりがいがある。
しかし、年とともに作業がきつくなってきたというのも事実である。
親方となっても、現役で作業に参加している人もいるが、大変尊敬できる。

30代 業種 左官 年収400万円

一流の左官職人になるためには、10年20年の歳月を要する。
一流の職人と仕事をともにし、技術を盗んでいくぐらいの気概がなければ、何時までも三流のままである。
経験が上達の近道である。

執筆・監修者 平均年収.jp 編集チーム
平均年収.jp編集部

外資系出身者・職業紹介本原作者、FP資格保有者・専門ライター、キャリアコンサルタント・大手出版編集者などのメンバーが参画
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